正しい動作のために知っておくべき4つのポイント~③胸椎を柔らかくしよう~

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BC-bodyアスレティックトレーナーの鈴木です。トレーナーの自己紹介【鈴木健太郎】

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今回は~③胸椎を柔らかくしよう~をご紹介したいと思います。

長時間座ることによる背骨への影響

胸椎は頸椎(首)と腰椎(腰)に挟まれており、背骨の大部分を占める骨、関節です。

このことから胸椎の動きは隣接する関節へ影響を与える事が分かっています。

Contributing to 33 and 21 of the movement occurring during neck flexion and rotation respectively.特に頸椎の屈曲と回旋可動性にそれぞれ33%21%関係する事が分かっています。1)

 

長時間座ることで背骨が硬くなる

現代の労働環境の特徴や問題点として、長時間座る事が多く、慢性的な首、背中、腰などに痛みが生じる事が挙げられます。2-4)では、長時間座るとこれらの関節にどのような影響がでるでしょうか?

長時間座っている人の胸椎の可動性がどうなっているか?を調べた研究では1日4時間以上座っている人はそうでない人と比較して胸椎の動きが有意に悪くなっている事がわかりました。5)

グループ①(sitters)150 分未満の身体活動/週・・・ 7 時間以上座る/日

グループ②(physically active)150 分以上の身体活動/週・・・ 4 時間未満座る/日

グループ③(low activity)150分未満の身体活動/週・・・4 ~ 7 時間座る/日

Heneghan NR et al. What is the effect of prolonged sitting and physical activity on thoracic spine mobility? An observational study of young adults in a UK university setting. BMJ Open. 2018 May 5;8(5):e019371. doi: 10.1136/bmjopen-2017-019371. PMID: 29730619; PMCID: PMC5942425.)

このことから胸椎の可動性は座っている時間が長ければ長いほど悪くなる事が示唆され、それが身体の痛みに繋がっている可能性があることがわかります。

 

胸椎の動きを最大限に引き出す姿勢

これらを予防するために胸椎を動かす事が必要ですが、実は姿勢によって胸椎の動く範囲が異なります。胸椎を動かす際には立位や座位ではなく、四つ這いや寝た姿勢で胸椎を動かすエクササイズを行うことで胸椎の可動範囲を最大限に発揮できる可能性が示唆されています。6)

When measured from the habitual standing position, thoracic extension range of motion in young individuals is small and poorly correlated with the magnitude of the standing thoracic kyphosis. Unloaded positions (4-point kneeling and prone), compared to positions that load the spine (standing and sitting), appear to promote a greater range of thoracic extension motion.                                立位で測定した場合、若年者の胸椎伸展可動域は小さく、立位胸椎後彎の大きさとの相関は低い。脊椎に負荷のかかる体位(立位、座位)に比べ、負荷のかからない体位(4点倒立、伏臥位)は、より大きな胸椎伸展可動域を促進するようである。6)

 

例えば↓↓↓等である(BCレッスンの中に組み込まれているエクササイズから抜粋)

四つ這いでの胸椎の回旋運動

四つ這いでの胸椎の屈伸運動

等を行うと胸椎の可動性を最大限に引き出せる可能性があります。是非4時間以上座る方はお試しください!

まとめ

今回は~③胸椎を柔らかくしよう~をご紹介させていただきました。

①胸椎の動きは首や腰にも影響を与える

②座る時間が長い(4時間-7時間、7時間以上)と背骨が固まる

③胸椎を動かすには四つ這いや寝ながらが良く動く

 

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参考文献

1)Sharon M.H. Tsang, Grace P.Y. Szeto, Raymond Y.W. Lee,Normal kinematics of the neck: The interplay between the cervical and thoracic spines,Manual Therapy,Volume 18, Issue 5,2013.

2)Celik S, Celik K, Dirimese E, Taşdemir N, Arik T, Büyükkara İ. Determination of pain in musculoskeletal system reported by office workers and the pain risk factors. Int J Occup Med Environ Health. 2018 Jan 1;31(1):91-111. doi: 10.13075/ijomeh.1896.00901. Epub 2017 Oct 2. PMID: 28972599.

3)Ye S, Jing Q, Wei C, Lu J. Risk factors of non-specific neck pain and low back pain in computer-using office workers in China: a cross-sectional study. BMJ Open. 2017 Apr 11;7(4):e014914. doi: 10.1136/bmjopen-2016-014914. PMID: 28404613; PMCID: PMC5594207.

4)Sihawong R, Sitthipornvorakul E, Paksaichol A, Janwantanakul P. Predictors for chronic neck and low back pain in office workers: a 1-year prospective cohort study. J Occup Health. 2016;58(1):16-24. doi: 10.1539/joh.15-0168-OA. Epub 2015 Oct 23. PMID: 26498979.

5)Heneghan NR, Baker G, Thomas K, Falla D, Rushton A. What is the effect of prolonged sitting and physical activity on thoracic spine mobility? An observational study of young adults in a UK university setting. BMJ Open. 2018 May 5;8(5):e019371. doi: 10.1136/bmjopen-2017-019371. PMID: 29730619; PMCID: PMC5942425.

6)Edmondston SJ, Waller R, Vallin P, Holthe A, Noebauer A, King E. Thoracic spine extension mobility in young adults: influence of subject position and spinal curvature. J Orthop Sports Phys Ther. 2011 Apr;41(4):266-73. doi: 10.2519/jospt.2011.3456. Epub 2011 Feb 18. PMID: 21335925.