尿漏れで悩んでいませんか?

いつもご覧いただきありがとうございますm(_ _)m

がじゅまる整骨院の加藤です。自己紹介【加藤由基】

BC-bodyでは【予防医学】の観点から

いつまでも自分の足で歩き続けることができる身体づくりを提供いたします。

先日、患者さんから「尿漏れについてお聞きしたいんです…」とお話しがありました。

とっても悩んでいても、話題に出しにくい話題かと思いましたので今回・次回とまとめさせていただきます。

 

今回は【尿漏れの概要】をご紹介したいと思います。

次回は【尿漏れ改善のポイント・エクササイズ】を紹介していきます。

どれくらいの方がお悩みか?

長野県K町における住民基本健康診査受診者のうち、質問票に回答した985人(男性350人(平均年齢62.5±標準偏差11.2歳)、女性635人(64.3±11.4歳))を対象とした。尿失禁の有訴率は、男性で11.4%、女性で34.5%であり、年齢が高くなるほど有訴率も上昇した。¹⁾

40〜60歳前後の女性448人を対象に無記名自己記入式質問紙を配布し、郵送法にて回収した。その結果、尿失禁が現在ある者は51.6%であった。²⁾

⇒女性では、3550%ほどの方が悩んでいる

相談相手としては、男性では医療機関(54.2%)と家族(34.0%)が大部分を占めた。女性は、39.6%が医療機関、22.6%が家族、16.5%が誰にもしない、10.6%が医療機関以外の保健看護職、9.5%が友人だった。¹⁾

⇒医療機関に相談できている方は女性で40%程度

どんな悪影響があるか?

日常生活への影響では、「他者に知られないように気をつかう」「人前にでるのをためらう」等、「生活がそこなわれていると感じている」と答えた者が63.8%であり、心理・社会的なストレスやQOLの低下が推察された。しかし、他者に相談したり改善のための行動を行っている者は少なかった。また,尿失禁とBMIとの間に関連が認められた。²⁾

⇒尿漏れがあると、ストレスや生活の質低下につながりやすい

どんな人がなりやすい?

肥満/高BMI、加齢、出産回数、喫煙、高血圧、糖尿病、アルコール摂取、運動といった生活習慣病に関わる要因や女性特有の妊娠・出産に関わる要因との関係が指摘されているが、特に肥満、加齢、出産回数は多くの文献で下部尿路症状のリスク因子として挙げられている。³⁾

⇒加齢や出産以外にも、肥満・生活習慣病を防ぐ運動習慣も重要

中程度以上の尿失禁で歩行速度、歩行角度、歩行角度左右差が強く関連した。歩行角度が大きくなると前方向への距離に対して横方向の距離が増大していることを表している。このことは歩行中に足がまっすぐに前に出るように導く役割を担っている大腿筋膜張筋、縫工筋、内転筋、大腿四頭筋の衰えによる下肢機能の脆弱に強く関連していると推測できる。⁴⁾

ケイデンスの低下が尿失禁と有意差を認めた本研究の結果は興味深く(表 3)、発展的な研究につなげていきたい。⁴⁾

⇒歩くスピードが遅い、歩き方が崩れると尿漏れにつながりやすい

女性向けのTVコマーシャルに、月経用品より「ちょい漏れシート」が目立つのも、その一つの現れであろう。これらの現象は、文明の発達によって、移動手段のみならず生活のすべてに省力化が進み、身体活動の機会が極端に減ったことによる運動不足が大きく関わっていると考えられる。和式トイレの立ち座り動作はフルスクワット、漬物石を持ち上げる動作はデッドリフト、階段を上る動作は大腰筋の強化であり、嘗て、生活の中に自然に溶け込んでいたこれらの動きが消失した。抗重力筋やインナーユニットを含む体幹の筋群が弱化⁵⁾

⇒日常生活で体を動かす機会が減りつつあるため、意識的に足腰を鍛える必要がある

改善のためには?

骨盤底筋群を鍛える

骨盤底筋訓練(PFMT) 推奨グレード:A³⁾

約10週間の骨盤底筋訓練を実施し、効果を検証した。最終評価で尿失禁が無くなったと回答した者は14名中6名(42.9%)と高い割合を示した。尿失禁の頻度が減少した者を含めると92.9%に改善を認めた.⁶⁾

⇒骨盤底筋のトレーニングが推奨されている

骨盤底筋は、肛門挙筋の 1 つである恥骨尾骨筋、尿道括約筋、尿生殖隔膜などの骨格筋から構成されている随意筋で、収縮と弛緩を反復することで鍛えることができる。骨盤底筋運動は、膣周囲筋肉を収縮・弛緩する技法を習得する訓練として、低下した外尿道括約筋を含む恥骨尾骨筋の機能を回復させるために行う運動である。⁷⁾

⇒お尻の穴・膣をしめる感覚を意識して繰り返すことで鍛えることができる

股関節周囲の柔軟性

過緊張を呈した筋群へのリリースに焦点を当てた介入は、骨盤底筋群の収縮不全で失禁に悩む妊婦に対して、安全に収縮機能改善に繋がることが示唆された。⁸⁾

高齢者の骨盤底機能障害に対して実践指導する場合、骨盤底筋群の局所のみでなく、胸椎や股関節の柔軟性、股関節周囲筋の強化等、総合的にアプローチするだけでなく日常生活動作の指導も考慮することが重要である。⁹⁾

⇒胸椎・股関節周囲筋をほぐすことも尿漏れ改善につながる可能性がある

骨盤底筋群の役割

骨盤底機能障害の予防・改善のためには、適切な骨盤底筋トレーニングができるか否かが鍵である。骨盤底筋群の適切なトレーニングを行うためには骨盤底筋群の役割と運動機能を理解することは重要である。骨盤底筋群の役割は臓器の支持、排尿、排便時における排出口の閉鎖と開口、骨盤帯の安定化、姿勢の保持、性的活動と多岐にわたる。骨盤底筋群は頭側への挙上運動、弛緩、遠心性に下方に下制する運動機能を有しており、四肢の筋肉と同様に筋力だけでなく、持久力、柔軟性といった筋機能が必要である。この機能が保たれることで、適切なタイミングで収縮・弛緩することにより禁制のコントロールや適切に排出ができることになる。⁹⁾

⇒役割は姿勢の保持、骨盤帯の安定化、臓器の支持、排尿、排便時における排出口の閉鎖と開口など多岐にわたる

呼吸と骨盤底筋群の働き

骨盤底筋群は骨盤の底部にハンモックのような状態で位置し、子宮や膀胱および腸などの内部臓器を支える役割を果たす骨格筋群で、随意筋と不随意筋が存在する。大きな筋群とは違い骨盤底筋群は細かい筋肉の集合体で、その割合は自律神経支配の不随意筋が多い。自分の意思でコントロールできない不随意筋はストレスの影響を受けやすく、特に呼吸の乱れによる不随意筋の過緊張が骨盤底筋群の機能不全を起こし、不快症状と高ストレスを伴う健康問題へと発展した。⁵⁾

【セルフケアの方法:正しい腹式呼吸法と骨盤底筋エクササイズ】
適切な腹式呼吸法の獲得、姿勢と動きの評価から筋膜リリースやモビリティーのアプローチ方法、スーパーフィシャル.フロント.ライン(筋連鎖)で足底から頭皮筋膜までの筋膜ラインを活性化、的確かつ継続可能なスマート骨盤底筋エクササイズ⁵⁾

⇒呼吸の乱れは、骨盤底筋群の機能低下を引き起こす

姿勢と骨盤底筋群の働き

骨盤底筋群の随意収縮は骨盤位による影響を受け、slump(前かがみ)姿勢に比べて、uplight(直立)姿勢で有意に骨盤底筋群の活動性が増加する。高齢者の骨盤底機能障害例の多くは slump姿勢であり、股関節の柔軟性低下と股関節と連結する骨盤底筋群の柔軟性も低下していることが多い。⁹⁾

⇒前かがみ姿勢では筋肉の働きが落ちるため、背筋を伸ばすことが重要

協調性

骨盤底筋群の共同筋である、腹横筋、大殿筋、内閉鎖筋、内転筋群のトレーニングを行うことで骨盤底筋群を促通していくことも可能である。⁹⁾

骨盤底筋の筋力向上に合わせて、骨盤底周辺の共同筋を用いたエクササイズに発展させていく。臥位でPFMTができても、生活場面で応用できなければ活動性は高まらない。家事や労働、趣味のスポーツなどの動作中に、適切に骨盤底筋が機能することを目指したエクササイズへ発展させる必要がある。単関節運動から始め、段階的に動員する筋、関節を増やす。エクササイズでは、より骨盤底筋の収縮が高まる動作やメソッドも応用する。骨盤底筋は内閉鎖筋や長内転筋・大内転筋と筋連結し、下腹部とは筋膜連結することから、股関節周囲筋群や腹筋群が骨盤底筋と正しく共同収縮することで、より強く骨盤底をサポート¹⁰⁾

⇒骨盤底筋群単体だけでなく、体幹や股関節周囲筋との連動も重要となる

 

まとめ

今回は【尿漏れの概要】について紹介していきました

女性では、3550%ほどの方が悩んでいる

骨盤底筋のトレーニングが推奨されている

呼吸改善や胸椎・股関節周囲筋をほぐすことも尿漏れ改善につながる可能性がある

肥満・生活習慣病を防ぐ運動習慣も重要

 

次回は【尿漏れ改善のポイント・エクササイズ】について書いていきます。

 

ここまでご覧いただき本当にありがとうございましたm(_ _)m

この記事を書いた人↓↓

がじゅまる整骨院院長(加藤由基)

BCスクールについてはこちら⇓⇓⇓の画像をクリック‼

 

いつもお問い合わせいただきありがとうございますm(_ _)m

参考文献

1)道川武紘/西脇祐司/菊池有利子 他,中高年者における尿失禁に関する調査,日本公衆衛生学会,日本公衆衛生雑誌2008年55巻7号p.449-455

2)末永芳子/羽田野花美/本山尚子,中高年女性の尿失禁 : 予防と改善に向けた調査研究,熊本保健科学大学,保健科学研究誌 9 29-36, 2012-03-31

3)日本排尿機能学会/日本泌尿器科学会/日本女性骨盤底医学会,女性下部尿路症状診療ガイドライン【第2版】,2019

4)金憲経/鈴木隆雄/吉田英世 他,都市部在住高齢女性の膝痛,尿失禁,転倒に関連する歩行要因,一般社団法人 日本老年医学会, 日本老年医学会雑誌2013 年 50 巻 4 号 p. 528-535

5)南方和美,骨盤底筋のためのスマートなエクササイズと正しい腹式呼吸法,一般社団法人日本体力医学会,体力科学 第69巻第1号131,2020

6)大西徹郎/佐々木阿悠佳/橋本真一,尿失禁に対する骨盤底筋訓練の効果の検証,公益社団法人 日本理学療法士協会,第47回日本理学療法学術大会 抄録集,2012

7)金憲経/大須賀洋祐/南方和美 他,尿失禁対策としての骨盤底筋運動の実際,一般社団法人日本体力医学会,体力科学 第71巻第3号 279-286,2022

8)布施陽子,尿失禁を呈する妊婦へ筋リリースに着目した介入による骨盤底機能変化, 一般社団法人 日本運動器理学療法学会,運動器理学療法学,2022年

9)田舎中真由美,骨盤底機能障害の改善策としての臨床の実際, 一般社団法人日本体力医学会,体力科学 第72 巻 1 号 p. 32,2023

10)辻野和美/大高千明/中田大貴 他,骨盤臓器脱の予防・改善にむけた骨盤底筋エクササイズ~女性のライフステージと生活行動の視点から~,一般社団法人日本体力医学会,体力科学 第71巻第3号271-278,2022