握力と体の機能【握力の低下に注意しましょう!】

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がじゅまる整骨院の加藤です。自己紹介【加藤由基】

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今回は【握力と体の機能】をご紹介したいと思います。

握力と体の機能

加齢に伴い様々な身体機能が低下する。特に筋力の低下は日常生活動作の制限に直接影響を与える要因であり、予防の重要性が広く認知されている。¹⁾

全身の筋力の指標とされる握力や、嚥下機能との関連が報告される舌圧²⁾

簡便に推定するための指標として握力は、全身の筋肉量を反映した筋機能として非常に有効であると考えられる。³⁾

背筋力、脚筋力および握力は、全ての身体組成項目と有意な相関関係が認められた。握力は、把持力の最大値であることから腕部の筋肉量との間に密接な相関関係があるものと想像していたが、それのみならず脚部や体幹部の筋肉量の絶対値とも密接な相関関係にあった。³⁾

2018年と2019年の測定値を比較した結果、握力の測定値は有意差を認めなかったが、SMI(skeletal muscle mass index:SMI)には有意差を認めた(p<0.01)。相関分析では、握力とSMIともに2018年と2019年の測定値の間には有意な相関を認め(握力:r=0.97、SMI:r=0.99、ともにp<0.01)、握力とSMIとの間にも有意な相関を認めた(2018年:r=0.64、2019年:r=0.61、ともにp<0.05)。SMIの変化率は他の全ての項目と有意な相関を認めなかった。TUGと有意な相関を認めた項目は握力の変化率のみであり(r=- 0.58, p<0.05)、これは年齢を調整した偏相関係数でも有意だった。¹⁾

⇒握力は全身の機能を把握する目安になる

⇒握力が弱いと、体の機能が低下している可能性がある

握力の測定は、地域在住女性高齢者の下肢筋力、立位バランス、応用歩行能力までを含めた全身的な体力を反映する、簡便で有用なテスト法であることが示唆された。⁴⁾

握力と膝伸展筋力との間に有意な相関を認め、握力と各筋組織厚においても有意な相関を認めた。³⁾

膝伸展筋力と有意な相関がある握力を測ることで、簡便かつ有効に全身的な筋力を予測できる可能性が推察された。³⁾

⇒握力が弱いと、歩行・足の筋力やバランス能力が低下している可能性が高い

握力は上肢全体の筋力を代表する粗大筋力検査として、頻繁に臨床で使用されている。⁵⁾

⇒握力の強さは上半身の筋力を把握するための目安になる

握力低下はなぜ起こる?

1年間で握力が低下した対象者は、Timed up and Go test(TUG)の成績が低いことが示された。握力の低下は、骨格筋量の減少によるものだけでなく、筋の協調性や神経系因子の影響によるものと考えられている。本研究でも、握力とSMIの間には有意な相関を認めたが、握力の変化率とSMI変化率との間には有意な相関を認めなかったことから、握力の低下は骨格筋の量的変化ではなく、筋の協調性や神経系因子の機能低下によるものと示唆される。TUGと握力の変化率に有意な関連を認めたのは、これら筋の協調性や神経系因子が関与していると考えられる。また、握力の低下は加齢の影響を受けるため、年齢の影響を調整したが、相関係数は有意なままであり、今回の参加者では年齢に関係なく、握力の低下が身体機能の低下と関連していることが示唆された。¹⁾

⇒握力が低下するのは、①筋肉の減少②筋肉の協調性や神経系によるものと考えられる

お尻の筋肉

対象者全体では、梨状窩残留を認めたもので握力が有意に低下していた。疾患別の検討では脳病変なし群で、年齢別の検討では75 歳以上群で、梨状窩残留を認めたもので握力・舌圧が有意に低下していた。²⁾

⇒お尻の筋肉が痩せている方は、握力も有意に低下しやすい

肩回りの筋力との関係性

握力と各筋との相関係数は、上腕二頭筋(0.52、p<0.01)と、肩関節屈筋群(0.37、p<0.05)とに有意な正の相関性が認められたが、その他の上腕三頭筋、肩関節伸筋群、肩関節外転筋群との間には、有意な相関が認められなかった。一方、肩関節屈筋群と握力及び今回測定した全ての上肢筋力との間に有意な正の相関が認められた。⁵⁾

⇒握力と肩関節屈筋群・上腕二頭筋の筋力は関連する

バランス

握力と安静時立位姿勢における重心動揺の単位面積軌跡長において優位な相関関係が認められたと推察される。⁶⁾

⇒握力が低下すると、バランス能力も低下しやすい

歩行

前期高齢者と後期高齢者の間に、骨密度(p=0.013)、握力(p=0.010)、MNA の問C(自力で歩けますか)(p=0.046)で差がみられた。いずれも後期高齢者よりも前期高齢者のほうが高値を示した。また、骨密度と握力との間に相関(r=0.168)が認められた。高齢者になるほど骨粗鬆症やロコモティブシンドローム(サルコペニア)のリスクが高まることが確認された。握力は将来の自力歩行の低下や寝たきり、および低栄養状態になるリスクの予測を立てることに有効であることが示唆された。⁷⁾

日常生活の自立率は、年代が上がるにつれて減少し、3年間の追跡により日常生活活動の低下に関する要因を分析した結果、握力、10m最大歩行速度と関連があった。⁸⁾

⇒握力は、寝たきりや自立歩行および低栄養状態になるリスクの予測を立てることに有効

食事と握力

舌圧および握力は、常食を摂取している患者と比較し、形態調整した食事を摂取している患者では低い値を示した。舌圧と握力の間にも有意な正の相関を認めた。舌圧は同じ食事形態内では男女差はなかったが、握力は同じ食事形態を摂取していても、男性は女性より有意に高かった。年齢と舌圧との間に相関関係は認めなかったが、年齢と握力との間には負の相関関係を認めた。歩行能力別では、舌圧と握力ともに、歩行群が車椅子群および寝たきり群と比較して有意に高く、車椅子群は寝たきり群と比較して有意に高かった。⁹⁾

⇒ゼリーなどでなく、通常の食事をとれている方は握力も高い傾向にある

 

まとめ

今回は【握力と体の機能】について紹介していきました

握力は全身の機能を把握する目安になる

握力は、寝たきりや自立歩行および低栄養状態になるリスクの予測を立てることに有効

お尻の筋肉が痩せている方は、握力も有意に低下しやすい

 

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がじゅまる整骨院院長(加藤由基)

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参考文献

1)大杉紘徳/窓場勝之/安齋 紗保理 他,握力の低下と身体機能との関連,日本予防理学療法学会,第8回 日本予防理学療法学会学術大会,2022

2)高木大輔/藤島一郎/大野友久 他,嚥下評価時の咽頭残留と握力・舌圧の関連,一般社団法人日本摂食嚥下リハビリテーション学会,日本摂食嚥下リハビリテーション学会雑誌2014年18巻3号p.257-264

3)石垣享/田中望/藤井勝紀,若年女性における筋肉量推定のための握力指標の妥当性,東海体育学会,スポーツ健康科学研究2019年41巻p.23-29

4)池田望/村田伸/大田尾浩 他,地域在住女性高齢者の握力と身体機能との関係,理学療法科学学会,理学療法科学2011年26 巻2号p.255-258

5)廣瀬美紀/村田伸,握力と上肢主要筋力との関連性,日本理学療法士協会,第39回日本理学療法学術大会 抄録集,2004

6)中村亜由実,高齢者の握力と重心動揺の安定性,びわこ成蹊スポーツ大学,卒業研究抄録集2013-01-01 61-61

7)上田洋子/加藤恵子/水谷恵里花 他,地域在住の前期高齢者と後期高齢者の栄養状態と骨密度および握力,名古屋文理大学,名古屋文理大学紀要2016年16巻p.33-38

8)宮原洋八/竹下寿郎,地域高齢者における運動能力と健康寿命の関連について,公益社団法人 日本理学療法士協会,理学療法学2004年31巻3号p.155-159

9)田中陽子/中野優子/横尾円 他,入院患者および高齢者福祉施設入所者を対象とした食事形態と舌圧,握力および歩行能力の関連について,一般社団法人日本摂食嚥下リハビリテーション学会,日本摂食嚥下リハビリテーション学会雑誌2015年19巻1号p.52-62