外反母趾だけがバランスに影響を与えるか?

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前回は「外反母趾の原因」についてご紹介しました。

今回は外反母趾だけがバランスに影響を与えるわけではないということをご紹介したいと思います。

 

足裏への体重のかかり方は均等で、踵、拇趾球、小趾球に分散されます。1)

外反母趾に至る要因として①つま先が狭く/②踵が高い靴を履くことで前足部に体重がかかり、前足部が回内、扁平化を起こすことが挙げられています。2)

つまり体重が前足部に寄りすぎる姿勢を作ることで外反母趾に至る可能性があります。

また前足部に体重がかかる特徴として上半身や骨盤も関係してきます。骨盤前傾による上半身前傾傾向(猫背)がある場合は前足部に体重がかかることがわかっています。3)

外反母趾があることでバランス能力(片脚バランスやタンデム)の低下がみられる研究もあり、手術をすることでそれらが大幅に改善するとされています。4,5)

外反母趾は前足部に体重がかかる(上半身の前傾)ことで起こる可能性があると上記で示しましたが、その姿勢自体もバランス能力の低下を引き起こす原因となります。6)

つまり、外反母趾を作るのは靴などの要因のほかに姿勢自体にも問題がある可能性があり、外反母趾自体がバランス能力を低下させることもあれば、猫背などの前傾姿勢自体がバランス能力を低下させる可能性もあるということになり、トータルで姿勢をよくしていかなければならないことがわかります。

 

まとめ

①外反母趾は靴や足の問題だけではなく姿勢にも問題がある(特に猫背)

②外反母趾を直すとバランス能力が向上するが、姿勢がよくならないと根本的な解決にはならない

③外反母趾を作るのは靴などの要因のほかに姿勢自体にも問題がある可能性があり

 

いつまでも歩き続けるためにはまず身体が健康でなければなりません!

上記を意識して疾患を一緒に予防しましょう!

 

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参考文献

1)中村隆一・他:基礎運動学第6版.pp447-478,医歯薬出版,2005.

2)森内 宏充, 踵の高さの違いによる足底圧分布の変化, 中部日本整形外科災害外科学会雑誌, 2011, 54 巻, 6 号, p. 1127-1135, 公開日 2011/12/15, Online ISSN 1349-0885, Print ISSN 00089443, https://doi.org/10.11359/chubu.2011.1127, https://www.jstage.jst.go.jp/article/chubu/54/6/54_6_1127/_article/-char/ja

3)磯 あすか, 石井 美和子, 大田 幸作, 静止立位における足圧分布と姿勢の関係(第2報), 理学療法学Supplement, 2006, 2005 巻, Vol.33 Suppl. No.2 (第41回日本理学療法学術大会 抄録集), セッションID 859, p. A0859, 公開日 2006/04/29, https://doi.org/10.14900/cjpt.2005.0.A0859.0, https://www.jstage.jst.go.jp/article/cjpt/2005/0/2005_0_A0859/_article/-char/ja

4)Fleischer A, Patel J, Yalla S, Klein E, Landry K, Weil L Jr. Effects of Hallux Valgus Surgery on Balance and Gait in Middle Aged and Older Adults. J Foot Ankle Surg. 2022 Jul-Aug;61(4):798-801. doi: 10.1053/j.jfas.2021.11.019. Epub 2021 Dec 4. PMID: 34961679; PMCID: PMC9166155.

5)Sadra S, Fleischer A, Klein E, Grewal GS, Knight J, Weil LS Sr, Weil L Jr, Najafi B. Hallux valgus surgery may produce early improvements in balance control: results of a cross-sectional pilot study. J Am Podiatr Med Assoc. 2013 Nov-Dec;103(6):489-97. doi: 10.7547/1030489. PMID: 24297985; PMCID: PMC4815263.

6)坂光 徹彦, 浦辺 幸夫, 山本 圭彦, 脊柱後彎変形とバランス能力および歩行能力の関係, 理学療法科学, 2007, 22 巻, 4 号, p. 489-494, 公開日 2008/01/31, Online ISSN 2434-2807, Print ISSN 1341-1667, https://doi.org/10.1589/rika.22.489, https://www.jstage.jst.go.jp/article/rika/22/4/22_4_489/_article/-char/ja,