看護師さんの腰痛

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がじゅまる整骨院の加藤です。自己紹介【加藤由基】

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前回は【ヨガをすることで腰痛を改善しよう!】を紹介しました。

ヨガをすることで腰痛を改善しよう!

今回は【看護師さんの腰痛】をご紹介したいと思います。

どれくらいいる?

「現在腰痛がある」 と回答した看護師は144人 (54.3%) であった。¹⁾

看護業務中の腰痛有訴率は 60.0% であり²⁾

現状の腰痛の有無では「あり」736名(71.9%)「なし」288名(28.1%)であった。³⁾

⇒半数以上の看護師さんが腰痛を感じている

何で?

現状の腰痛の有無で有意差を認めた項目は、勤務年数、年齢、性別、BMI、精神的疲労、身体的疲労であった。³⁾

⇒上記のように多くの要因が関わる

腰痛有訴者のうち神経症状を随伴するものは 22.4%、器質的病変の診断を受けたものは 11.5%、腰痛の既往のあるものは 74.2% であった。腰痛有訴者の 77.8% が体位変換時に腰痛が起こると回答した。続いて頻度の高い順に、中腰による処置で73.6%、移乗動作で 72.2%、排泄介助で 55.1%、更衣介助で 46.5%、食事介助で 17.8% が腰痛を来たすと回答した(図 4)²⁾

移動介助動作時の腰痛発症は、動作時の「半分以上」・ 「いつも」の合計で、「ベッド上体位変換」が最も多く 43.9%、次いで「ベッド上水平移動」33.4%であった。移動介助動作の頻度で最も多かったのは「ベッド上体位変換」、次いで「ベッド上水平移動」であった。⁴⁾

腰痛を感じる職務内容については、体位交換,中腰での処置、移乗の順で頻度が高かった。これらの職務は、いずれも中腰の姿勢、患者の運搬など腰部にとって不良な姿勢、かつ直接負担のかかる動作である。²⁾

⇒姿勢や動作が腰に負担をかけやすい

腰痛あり群は、なし群にくらべ、多くの看護作業が身体的につらいと感じていた。腰痛あり群は、移乗および移動介助を 「一人で実施している」 と回答した割合が高く、移動介助では有意な差を認めた (P =0.012)。¹⁾

著者の所属する施設においても、脳血管障害など介護度が高い患者が多くを占める病棟の腰痛有訴率が他病棟に比べ極めて高く、このことは身体的負荷との関連を示唆している。²⁾

⇒介護の程度など、体への負荷が大きいと腰痛につながりやすい

仕事の量的負担に関するストレッサー(オッズ比 1.49,95% 信頼区間 1.19~1.86)、患者との人間関係に関するストレッサー(オッズ比 1.21,95% 信頼区間 1.02~1.44)が腰痛促進因子として統計学的に有意な関係を示した。²⁾

⇒体の負担と併せてストレスも腰痛に関わる

改善・予防のためには?

運動

初発年齢は就労前後に集中していた(P=0.0088)。又、精神的疲労や身体的疲労が強い(P<0.0001)、運動習慣は少ない(P=0.0078)等、腰痛発生パターンの違いが認められた。³⁾

⇒腰痛のある方は運動習慣がない

看護師たちは、業務が忙しいため腰痛予防対策の実施に困難を感じていた。⁵⁾

⇒業務の忙しさから、運動の実施を困難と感じている

姿勢

腰痛のない看護師は、自分や他者の姿勢や腰痛、腰への負担感を意識することで、自分自身の姿勢や行動を評価し調整するなど腰痛を予防する因子が多く抽出できた。¹⁾

⇒腰痛のない方は、腰へ負担をかけない姿勢や動作を意識している

筋力

腹臥位での下肢伸展挙上保持に負の関連性が認められた。腹臥位での下肢伸展挙上保持は下位腰椎周囲の筋活動が高い肢位であることが報告されている。⁶⁾

⇒体幹や脚を鍛える必要がある

太りすぎ

群間比較ではLBP群において、Body Mass Index(BMI)が有意に高く(p<0.05)⁶⁾

⇒太りすぎは腰痛につながりやすい

 

運動や食事など意識しましょう!

 

まとめ

今回は【看護師さんの腰痛】について紹介していきました

姿勢や動作が腰に負担をかけやすい

体の負担と併せてストレスも腰痛に関わる

腰痛のない方は、腰へ負担をかけない姿勢や動作を意識している

体幹や脚を鍛える必要がある

 

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がじゅまる整骨院院長(加藤由基)

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参考文献

1)藤村宜史/武田正則/浅田史成 他,女性看護師の腰痛の有無と身体・心理・社会的姿勢に関連する因子とその様相,日本職業・災害医学会,日本職業・災害医学会会誌60 (2), 91-96, 2012-03

2)原田清美/西田直子/北原照代,多施設共同研究による病棟勤務看護師の腰痛実態調査,日本看護技術学会,日本看護技術学会誌2015年14巻2号p.164-173

3)木口大輔/田内秀樹/首藤貴 他,急性期病院における腰痛実態調査 看護師と事務職員の比較を中心に,日本理学療法士協会,第42回日本理学療法学術大会 抄録集2007

4)高橋郁子/操華子/武田宜子,看護師の移動介助動作時腰痛と移動介助の頻度,移動補助具の適正使用との関係,公益社団法人日本看護科学学会,日本看護科学学会誌2016年36巻p.130-137

5)山本卓真,腰痛体操と個別アプローチによる病棟看護師の腰痛予防対策の変化のプロセス,日本赤十字看護学会,日本赤十字看護学会誌2021年21巻1号p.10-17

6)加藤大悟/遠藤康裕/中澤理恵 他,病棟勤務看護師における体幹筋力と腰痛の関係,日本理学療法士協会,第45回日本理学療法学術大会 抄録集2010