変形性膝関節症を予防する運動

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前回は【変形性膝関節症になる姿勢】についてご紹介しました。

ポイントは

・膝の変形は全身の姿勢を変化させる

・歩くときに膝が外にスラスト(O脚)すると変形が進行する

・足を衝くときに膝が曲がっていると変形が進行する

でした。

変形性膝関節症になる姿勢

今回はそれらを踏まえどう予防していくか?をご紹介したいと思います。

 

膝が曲がったままにしないようにする

Patients with knee osteoarthritis revealed increased hamstring muscle activation while executing activities of daily living. Altered muscle activation at the knee may interfere with normal load distribution in the knee and facilitate disease progression. Therapeutic interventions should focus not only on quadriceps strengthening but also on improving muscle balance at the knee.1)

⇒変形性膝関節症の患者は、、ハムストリング筋の活性化の増加している可能性がある。膝の筋肉の活性化が変化すると、膝の正常な負荷分散が妨げられ、病気の進行が促進される可能性がある。治療的介入は、大腿四頭筋の強化だけでなく、膝の筋肉バランスの改善にも焦点を当てる必要があります。

膝回りの筋肉のバランスが大切であり、硬くなっている筋肉はほぐし、伸ばし、

弱っている筋肉は鍛える必要がある。

ほぐす

ももの前や、膝の裏、ももの裏などにストレッチポールや、テニスボール、ソフトボールなどをぐりぐり押し当て、筋肉をマッサージするようにほぐしていきましょう。

1か所2,3分かけてもも前をほぐしていきます。

鍛える

膝の付け根にタオルや、枕を敷き、膝をしっかり伸ばす練習をしましょう!

息を吐きながら伸ばす、吸いながら緩めるを20-30回ほど行っていきましょう。

気を付けることは膝を最後まで伸ばすことです。

膝が横ブレしないようにする

In patients with knee OA, changes in gait kinematics include varus thrust, defined as a dynamic thrust of the knee laterally during the stance phase. Varus thrust is considered a risk factor for subsequent knee OA progression.2)

⇒膝OAの患者では、歩行運動学の変化には内反スラストが含まれます。これは、立脚期の膝の横方向の動的推力として定義されます。内反スラストは、その後の膝OAの進行の危険因子と見なされます。

歩行の際の横ブレは膝の変形を加速させる要因とされています。

横ブレしないようにするにはお尻回りの筋肉が大切とされています。

お尻をほぐす

仰向けになり、お尻にテニスボールを敷き、お尻全体をほぐす。

お尻の筋肉は広い範囲にあります。お尻の頬っぺた、横等広い範囲にボールをグリグリ押し当ててみてください。

1か所2,3分かけてお尻全体をほぐしていきましょう。

鍛える

横向きになり、上の足を広げることでお尻の筋肉を鍛えることができます。

特にお尻の横の筋肉は立っている時に骨盤が横ブレしない効果があるので、よく鍛える必要があります。

息を吐きながら足を挙げる、吸いながら足を下ろす、これを20回ほど連続で行ってみましょう。

お尻の頬っぺたを使っている感じが出たら正解です!

 

体幹を鍛えてせすじピーン!

背中が曲がると膝ももがりやすくなります。

その逆もまたしかりで、膝の変形を予防するには背中がピーン!と張っていなければなりません。

背中を伸ばすには身体の胴回り(体幹)の筋力が必要となります。

これは呼吸を工夫すると鍛えることができます。

仰向けに寝て、ゆっくり深呼吸をしていきます。

ポイントは【息を吐く】ことです。最後まで息を吐けるかがポイントになってきますので、

細く、長く、最後まで【息を吐く】ことに注意して行ってみましょう。

朝起きる前に布団の中で10-20回ほど深呼吸をしてみましょう!

まとめ

今回は【変形性膝関節症を予防する運動】ついてご紹介しました。

ポイントは↓↓

①もも前の筋肉をほぐし、鍛える

②お尻の筋肉をほぐし、鍛える

③呼吸で体幹を鍛え、背筋を伸ばす

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参考文献

1)Hortobágyi T, Westerkamp L, Beam S, Moody J, Garry J, Holbert D, DeVita P. Altered hamstring-quadriceps muscle balance in patients with knee osteoarthritis. Clin Biomech (Bristol, Avon). 2005 Jan;20(1):97-104. doi: 10.1016/j.clinbiomech.2004.08.004. PMID: 15567543.

2)Tateuchi H. Gait- and postural-alignment-related prognostic factors for hip and knee osteoarthritis: Toward the prevention of osteoarthritis progression. Phys Ther Res. 2019 Jun 20;22(1):31-37. doi: 10.1298/ptr.R0003. PMID: 31289710; PMCID: PMC6599758.