テニスで多い膝の怪我について

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今回は「テニスでのけがについて」ご紹介したいと思います。

Peter Schnohrら1)によるとテニスは様々なスポーツ種目と比較して平均寿命が延びるといわれています。

テニスでは持久力や瞬発力、筋力を満遍なく使うこともさることながら、他のスポーツよりも仲間同士と会話があり、一緒にプレーすることでストレス解消や、心理的効果が高まるこなど、健康への貢献度が高いスポーツといえます。

しかし、テニスもスポーツですので怪我は付き物です。

 

どんな怪我が多いか?

公益財団法人スポーツ安全協会のスポーツ傷害統計データ集(平成29年度版)によると保険申請を要した怪我の年代を見てみると40代以上の怪我が多かったとされています。2)

中でも膝関節の怪我が最も多く続いて下腿、胴回り(腹背部)が多いことが示されています。2)

エリートプレーヤーでもその様相は変わらず、ウィンブルドン選手権(2003年-2012年)での過去10年間の怪我の割合では軸損傷(頭部、脊椎、腹部を含む)は、男25%/女23%を占め、上肢の怪我は男女ともに28%、下肢の怪我は男47%女49%を占めています。3)

 

そのなかでも男性プレーヤーでは下肢は膝/脊柱は腰臀部/上肢では肩関節が多い。

 

女性プレーヤーでは少し変化し下肢は膝/脊柱は腰臀部/上肢では手関節、手が多かった。

このことからエリートプレーヤーでも日本の40代以上のプレーヤーでも負担のかかる部位は「膝」となることが見えてきます。

 

なぜ膝に集中する?

テニスでは左右にボールが降られ右へ左へ、非常に俊敏に動くことが多くなると思います。

横の動きや急な停止、方向転換などの動きが多いと膝に無理な動きが生じることがあります。スポーツ傷害統計データ集(平成29年度版)によれば膝の捻挫が多いとされており、膝が捻られることで靭帯や半月板などの組織を痛めることがあります。

競技中ジャンプや切り替えしの際に膝を捻ってしまう、または膝が曲がりにくい方向に曲がってしまう(外反)ことが考えられ、その原因としては股関節周りの筋力低下、切り返した際の姿勢の維持、制御4)、などが関係しているようです。

また、もっと怖いのは気づかずに膝を捻っている、外反している可能性がある点です。Fumiya Mizunoら4)によるとジャンプ着地した際に膝が中に入っている人は、スクワット動作で自分の膝がどこにあるかわからなくなっているとしており、気づかずに膝が外反している可能性が考えられます。

ですので、テニスで膝の怪我を予防するには股関節の外転筋力をつけることも大切ですが、自分の膝がどのような状態にあるか?見なくても正確な位置がわかるようにトレーニングを繰り返すことが大切となってきます。

 

 

まとめ

①テニスでは膝を痛めることが多い

②痛める原因は膝の捻じれや曲がらない方向への負荷

③予防するためには正しい姿勢でのトレーニングを繰り返すことが大切

 

いつまでも歩き続けるためにはまず身体が健康でなければなりません!

上記を意識して疾患を一緒に予防しましょう!

 

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参考文献

1)Schnohr P, O’Keefe JH, Holtermann A, Lavie CJ, Lange P, Jensen GB, Marott JL. Various Leisure-Time Physical Activities Associated With Widely Divergent Life Expectancies: The Copenhagen City Heart Study. Mayo Clin Proc. 2018 Dec;93(12):1775-1785. doi: 10.1016/j.mayocp.2018.06.025. Epub 2018 Sep 4. PMID: 30193744.

2)公益財団法人スポーツ安全協会のスポーツ傷害統計データ集(平成29年度版)

3)McCurdie I, Smith S, Bell PH, Batt ME. Tennis injury data from The Championships, Wimbledon, from 2003 to 2012. Br J Sports Med. 2017 Apr;51(7):607-611. doi: 10.1136/bjsports-2015-095552. Epub 2016 Jan 11. PMID: 26755678; PMCID: PMC5384430.

4)Mizuno F, Koganemaru S, Irisawa H, Saito A, Mizushima T. Knee Valgus during Jump Landing Is Related to the Inaccuracy of Knee Position Recognition in Healthy Young Women. Prog Rehabil Med. 2021 Oct 23;6:20210041. doi: 10.2490/prm.20210041. PMID: 34722947; PMCID: PMC8530781.