目標の運動頻度

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がじゅまる整骨院の加藤です。自己紹介【加藤由基】

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今回は【目標の運動頻度】をご紹介したいと思います。

運動習慣は頻度、時間、強度、期間の4要素から定義されるものであるが、国民栄養調査では運動習慣者を「週2回以上、1回30分以上、1年以上、運動をしている者」としており¹⁾

⇒運動頻度としては週2回以上が目安となる

身体の機能への影響

対象は地域在住高齢者51名とし、週2回以上のウォーキングの習慣がある高齢者(ウォーキング高頻度群、n=17)とウォーキングを行う回数が週2回未満の高齢者(ウォーキング低頻度群、34名)の2群に分け、運動機能を比較した。両群間の運動機能の比較では、最大歩行速度、最大歩行と快適歩行時の歩幅、快適歩行時の歩行比、6分間歩行距離に有意差がみられ、筋力やバランス能力には有意差はみられなかった。²⁾

⇒週2回以上の運動は体の機能を上げる

⇒ウォーキングだけでは筋肉は強くならない可能性がある

運動機能における継時的変化について、週1回以下群では有意な変化は認められなかったが、週2回以上群では運動開始前より4ヵ月後と12ヵ月後の最大歩行速度が有意に改善した(p<0.05)。また、評価時期それぞれにおける2群間の運動機能を比較した結果、12ヵ月後の最大歩行速度は、週2回以上群が週1回以下群より速い値を示した(p<0.05)。³⁾

運動頻度の相違によって週2回以上群では4ヵ月後に最大歩行速度の改善効果が現われ、12ヵ月後には週1回以下群と週2回以上群の間で最大歩行速度の改善効果に明確な違いが生じることが示された。これらのことから、運動頻度の程度は高齢者の健康増進にとって重要な要素であることが示唆された。³⁾

⇒週1回よりも2回の方が歩きの機能が上がる(速度)

地域在住高齢者を対象に2週毎に2回の運動介入を行い、身体機能、健康関連QOL(SF‐8)および運動習慣へ及ぼす効果を検討した。介入前後の身体機能、健康関連 QOL および運動習慣を比較した。その結果、身体機能では片足立ち時間が有意に延長していた。健康関連 QOLは身体的健康(PCS)が、下位尺度では活力(VT)と日常役割-身体(RP)が有意に改善していた。また、定期的に行う運動の頻度が有意に増加しており、運動習慣の改善が確認できた。一方、筋力や歩行能力に変化は認められなかった。⁴⁾

⇒2週に1回の運動でも体の機能は上がるが、筋力や歩行能力に変化は出ずらい

柔軟性

運動教室の頻度はK市が1回/週(以下W−1群)、M町が2回/週(以下 W−2群)であった。運動教室前後の 変化率はW−2群がW−1群に比べ1%水準で有意に高値を示した。⁵⁾

動教室参加による変化W−1群は運動教室参加前の長座体前屈の記録が35.6± 1.6cm(平均±標準偏差)、参加 後が36.8±2.3cmとなり、平均値では増加傾向がみられるものの有意な柔軟性の増加はみられなかっ た。 W−2群は参加前が32.0±1.9cm、参加後が41.5±1.8cmとなり、0.1%水準で有意な柔軟性の増加が認められた 。⁵⁾

⇒週に1回よりも2回の方が柔軟性が上がりやすい

自宅での運動課題(ストレッチング・筋力トレーニング・ウォーキング)を与えてその実施状況を各自で記録するよう指示した。自宅での運動課題の遂行頻度と長座体前屈の変化率との間には5%水準で有意な正の 相関関係が認められ(図 2)、日常的なストレッチングの重要性を示唆するものと考えられた。⁵⁾

⇒頻度が高いと柔軟性が上がりやすいため、継続が重要

動脈

徳島県内在住の30歳から90歳代の男性313名、女性1180名を対象に安静時の収縮期・拡張期血圧および上腕-足首脈波伝播速度(baPWV)を測定したところ、男性の42.7%、女性の41.9%が血圧値の分類のⅠ度以上に該当し、baPWVは男性の76.0%、女性の76.1%が1.4m・sec―1以上であり、多くの中高齢者で動脈の柔軟性の低下(動脈硬化)が示されている。一方、運動習慣と血圧、baPWVとの関係を検討したところ、1週間に2回以上、1回につき30分以上の運動を3ヵ月以上実施している中高齢者のSBP、DBPおよびbaPWVは、運動習慣のない中高齢者よりも低く、定期的な運動が動脈機能の維持・改善に有効であることが示唆されている(図1)。動脈機能を改善し、循環器疾患のリスクを軽減するためには、少なくとも1週間に2回以上の頻度で定期的に運動することが必要である。⁶⁾

⇒週2回以上の運動は、動脈機能の改善循環器疾患のリスク軽減のためにも重要

血糖値や体脂肪など

日常生活における身体活動量とHbA1cの関係について検討を加えた(Table5)。その結果、日常生活の身体活動量が多い群でHbA1c は低値が多く、日常生活での身体活動量を増加させる。⁷⁾

6カ月後では体脂肪率、空腹時インスリン値、HOMA-Rは高頻度群のみ有意に低下した。インスリン抵抗性改善のためには6カ月間、週2回以上の運動療法が必要であることが明らかになった。⁸⁾

⇒運動習慣は、平均血糖値やインスリン値(糖尿病の方など)や体脂肪率にも良い

学生のメンタル面への影響

本研究により、運動習慣がある大学生は、体力・運動能力が高く、加えて共感性が高いことが明らかとなった。大学生の体力レベルと共感性の一部に相関関係がみられ、とりわけ、“他者指向的反応”は男女いずれにおいても、運動習慣のある大学生ほど高く、加えて“持久走”並びに“50m 走”の成績と有意な相関関係を示した。このことから、持久力や瞬発力を高める要素を含む運動・スポーツや体育授業は、単に体力レベルを高めるのみならず、共感性を高める手立てとなる可能性が示唆された。⁹⁾

⇒運動習慣は、体の機能を上げるだけでなく共感性も高める

コロナ禍における児童の運動習慣を心理・社会的側面との関係は運動時間よりも運動頻度がより強く、運動頻度が高い児童ほど心理・社会的側面は安定していることが示唆された。また、学年に関わらず運動時間が短い児童は集中力に欠ける傾向にあることが推察された。¹⁰⁾

⇒運動習慣は、心理・社会的側面の安定につながる

 

介入前後の運動習慣を比較すると、定期的に取り組む運動頻度が有意に増加していた。運動頻度が増加し
た者は14名(64%)であり、「週に2~3回」の割合は4名(18%)から7名(32%)へ、「毎日」の割合
は0名(0%)から9名(41%)へと増加していた。⁴⁾

⇒運動を始めるきっかけがあると、運動頻度が上がる可能性がある

 

まとめ

今回は【目標の運動頻度】について紹介していきました

運動頻度としては週2回以上が目安となる

・週2回以上の運動は体の機能を上げる

週に1回よりも2回の方が柔軟性が上がりやすい

運動習慣は、心理・社会的側面の安定につながる

 

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がじゅまる整骨院院長(加藤由基)

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参考文献

1)厚生労働省/健康日本21

2)新井智之,桒原慶太,目黒智康,地域在住高齢者におけるウォーキングの実施率と運動機能との関連,理学療法科学学会,理学療法科学2011年26巻5号p.655-659

3)田口孝行/柳澤健,運動頻度の相違が高齢女性の運動機能と日常生活自己効力感に及ぼす継時的効果,日本保健科学学会,日本保健科学学会誌2008年11巻2号p.62-70

4)大田尾浩/田中聡/積山和加子 他,転倒予防教室が及ぼす 身体機能・健康関連QOL・運動習慣への効果,日本ヘルスプロモーション理学療法学会,ヘルスプロモーション理学療法研究2014年4巻1号p.25-30

5)見波静/小西由里子/井上哲朗 他,中高年女性における運動教室参加および自宅運動課題の遂行頻度が柔軟性に及ぼす影響,一般社団法人 日本体育学会,日本体育学会大会号55(0),288-, 2004

6)三浦哉/動脈機能を改善するための運動療法/徳島大学,四国医学雑誌,2011-08-25

7)荒川聡美/渡邉智之/曽根博仁 他,糖尿病診療における食事療法・運動療法の現状―糖尿病患者の全国調査集計成績―,一般社団法人 日本糖尿病学会,糖尿病2015年58巻4号p.265-278

8)井垣誠/谷口勝茂/本田寛人 他,運動療法の頻度は肥満を持つ生活習慣病患者のインスリン抵抗性改善効果に影響する,理学療法科学学会,理学療法科学2014年29巻2号p.301-307

9)島孟留/中雄勇人/田井健太郎 他,大学生の運動・スポーツ活動の頻度や体力・運動能力と共感性の関連,群馬大学共同教育学部,群馬大学共同教育学部紀要. 芸術・技術・体育・生活科学編 56 109-117, 2021-01-28

10)冨士本有希/大坪健太/春日晃章,コロナ禍における児童の運動頻度および運動時間が心理・社会的側面に及ぼす影響(測),一般社団法人日本体育・スポーツ・健康学会,日本体育・スポーツ・健康学会予稿集,2022