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BC-bodyアスレティックトレーナーの鈴木です。トレーナーの自己紹介【鈴木健太郎】
BC-bodyでは【予防医学】の観点から
いつまでも自分の足で歩き続けるための身体つくりを提供いたします。
前回は【変形性膝関節症の姿勢】を紹介させていただきました。
今回は【変形性膝関節症を予防する】をご紹介したいと思います。
もも前の筋肉を鍛えましょう!・・・だけではダメ?
Muscle weakness, particularly of the quadriceps, is one of the earliest clinical signs of knee OA and has long been recognized as a hallmark of the disease.1)
⇒大腿四頭筋(もも前の筋肉)の筋力低下は長い間変形性膝関節症の初期症状として認識されていました。
However, most research has focused on the role of quadriceps strength in knee OA, with little attention given to other lower extremity musculature.1)
⇒しかし、多くの研究では大腿四頭筋に焦点を当てている事が多く、他の下肢の筋肉には焦点が当てられていない。
大腿四頭筋の筋力低下は変形性膝関節症と深い関係がありますが、実はそれだけではなく、他の膝に関わる筋肉も同時に鍛えなければなりません。
膝に付く多くの筋肉は股関節を介して付着しているものが多く、股関節の機能が落ちてしまうと、膝に負担がかかることが指摘されています。1-3)
*膝の筋肉に関する記事はコチラをご参照ください。
いつまでも歩くためにはバランスが大切~股関節を鍛える~
もも前の筋肉を鍛えるのも大切ですが、膝の筋肉だけで膝を支えているわけではありません。
膝の向きを調節する役目があるお尻の筋肉等その多くは股関節に付着しています。
A potentially protective kinetic parameter is the internal hip abduction moment. During the single-limb stance phase of gait, weakness or decreased torque generation of the hip abductor muscles in the stance limb causes excessive pelvic drop in the contralateral swing limb.3)
⇒立脚肢の股関節外転筋の衰弱またはトルク生成の減少は、反対側のスイング肢の過度の骨盤落下を引き起こします。
つまりお尻の筋肉が弱っているとまっすぐ立てず、歩くときに身体が倒れ膝に負担がかかります。
Significant between-group group differences were noted for change in maximum contralateral pelvic drop [0.765 (95% CI 0.152–1.379)°] whereby the strengthening group showed a 15% increase and the controls a 7% decrease (P=0.015).4)
⇒股関節周りを鍛えると骨盤の傾斜が15%減った。
All measures of pain and physical function showed significantly greater improvements in the strengthening group compared with the control group (all P<0.05) . Improved pain and physical function was reported by 31/39 (80%) participants in the strengthening group but by only 6/37 (16%) in the control group (P<0.0001). 4)
⇒痛みと身体機能の測定値は、対照群と比較して強化群で有意に大きな改善を示しました。改善された痛みと身体機能は、強化群の31/39(80%)で、対照群は6/37(16%)だけでした(P<0.0001)。
股関節周りを鍛えることで膝の痛みが減っていくことがわかります。
股関節周りのエクササイズ
上記までで股関節周りを鍛えることの重要性をお伝えしました。
以下はどうやって鍛えていくか?についてご紹介します。
お尻
①横向きで寝て、お腹と床の隙間を少し開ける
②両膝を曲げて、息を吐きながら上の足を開く
③お尻が硬くなるか触ってチェックしてみましょう
これを10回づつ×3セット程続けましょう。
内転筋
①横向きに寝て、床とお腹の隙間を空ける
②下の足を伸ばして、息を吐きながら足を上に挙げる
③膝を伸ばすことでもも前にも刺激が入るので膝は曲げないように気を付ける
これを10回×3セット程続けましょう。
上に伸びる感覚
最後に全身を使って上に伸びる感覚を養い、膝を正しい位置(真ん中)に戻しましょう!
①両膝を合わせ、お腹に力を入れる
②お尻を後ろに引く
③息を吐きながら両手を上に伸ばし、背伸びをする様に膝を締めながら上に伸びる
これを10回×3セット程続けましょう!
まとめ
今回は【変形性膝関節症を予防する】についてご紹介しました。
①もも前だけでは良くならない
②股関節周りを鍛えよう
③いつまでも歩くためにはバランスが大切
次回は【変形性股関節症】についてご紹介していきます!
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参考文献
1)Hinman RS, Hunt MA, Creaby MW, Wrigley TV, McManus FJ, Bennell KL. Hip muscle weakness in individuals with medial knee osteoarthritis. Arthritis Care Res (Hoboken). 2010 Aug;62(8):1190-3. doi: 10.1002/acr.20199. PMID: 20704005.
2)Bennell KL, Hunt MA, Wrigley TV, Hunter DJ, Hinman RS. The effects of hip muscle strengthening on knee load, pain, and function in people with knee osteoarthritis: a protocol for a randomised, single-blind controlled trial. BMC Musculoskelet Disord. 2007 Dec 7;8:121. doi: 10.1186/1471-2474-8-121. PMID: 18067658; PMCID: PMC2235855.
3)Chang A, Hayes K, Dunlop D, Song J, Hurwitz D, Cahue S, Sharma L. Hip abduction moment and protection against medial tibiofemoral osteoarthritis progression. Arthritis Rheum. 2005 Nov;52(11):3515-9. doi: 10.1002/art.21406. PMID: 16255022.
4)Bennell KL, Hunt MA, Wrigley TV, Hunter DJ, McManus FJ, Hodges PW, Li L, Hinman RS. Hip strengthening reduces symptoms but not knee load in people with medial knee osteoarthritis and varus malalignment: a randomised controlled trial. Osteoarthritis Cartilage. 2010 May;18(5):621-8. doi: 10.1016/j.joca.2010.01.010. Epub 2010 Feb 6. PMID: 20175973.