今回は体操競技における、手首の痛みについて書いていきます。
参考にした文献は3つです。
「体操選手における倒立動作時の遠位橈尺関節距離の検討」
「体操競技選手における手関節背屈時の手根骨動態解析」
「体操競技選手の身体特性と手関節痛―前腕,上肢帯機能に着目して―」
(内容をまとめていきますが、よりざっくりとまとめたものが下にあります。)
発生要因
背屈位での荷重動作で、橈骨と手根骨のインピンジメントが考えられる
発生のメカニズム
遠位橈尺関節の開大⇒手根骨が入り込む⇒橈骨手根関節の関節裂隙が狭小化⇒橈骨と手根骨のインピンジメントにより疼痛が生じることが推察される
・体操選手の95パーセントが手首の痛みを経験し、gymnast’s wristといわれる
・倒立で全体重を支えると、体重の16倍の負荷がかかる
・荷重時には、橈骨が80パーセント・尺骨が20パーセント荷重を分担している
・背屈後期では、
健常男子では、月状骨の可動性が大きく橈骨手根関節が優位に働く
体操競技選手男子では、月状骨の可動性が小さく手根中央関節が優位に働くことが示唆される
・荷重、懸垂動作では手関節以外にも前腕・肩甲胸郭関節・上肢帯回旋の機能などが重要とされている
・痛みのあるグループでは上肢帯外旋が低値で、試合数が多いためメカニカルストレスが多いことも一因と考えられる
となっています。
参考:プロメテウス
まとめ
・手首はそもそも負担がかかりやすい
・手首だけでなく、他の部分にも目を向ける必要がある
・動くべきところが適正に動き、安定すべきところが安定する必要がある
⇩
下の記事では腰痛ですが、各関節の役割について触れています。(手関節はモビリティ関節)
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