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BC-bodyアスレティックトレーナーの鈴木です。トレーナーの自己紹介【鈴木健太郎】
BC-bodyでは【予防医学】の観点から
いつまでも自分の足で歩き続けるための身体つくりを提供いたします。
腰痛。。。誰でも一度は腰の重さ、だるさ、痛み等を味わった経験があるのではないでしょうか?
2019年の国民生活基礎調査によると腰痛の有訴者数は男性が1位、女性が2位となっており、腰痛を抱えている人が多くいることがわかります。1)
しかし、通院状況を見てみるとは上位5位以内に腰痛での通院はなく、女性でも全体の5位であり、痛いのに病院にかからないという現象が起きるほど人類には頻繁に起こる痛みとも言えます。
こういった腰痛の大半は4週間未満で治る急性腰痛、3か月以上継続する慢性腰痛に大きく分類され、急性腰痛は比較的治りが早いですが、慢性腰痛の場合長くその痛みは続いていきます。2)
ではなぜ長引いてしまう慢性腰痛とそうでない腰痛が存在するのでしょうか?
腰を反ることで痛みが出る腰痛(伸展型腰痛)での調査研究では⇒腰痛改善群と腰痛持続群で何が違ったか?を調査したところ、持続群は立位時腰椎前彎が強い(反り過ぎ)ことがわかりました。
またこの研究の中では「布団から起きる時に肘をつく際に腰が反り、起きれなかった」と腰痛持続群は日常生活で常に腰を反る傾向にあったとされています。3)
このように腰を反った時(腰椎前彎)に多くの負担がかかるといわれていますが、なぜこんなに負担がかかるのでしょうか?
腰の骨は5つあり、それぞれが積み木の様にして積み重ねられており、上から腰椎(L)1番から5番まであります。
このような反る動作では上位腰椎(L2/3)では平均6.7°動き、下位腰椎(L4/5)では平均2.4°動くとされており、下位腰椎はあまり動かない事がわかります。
また、腰椎には並進運動と呼ばれる、主な運動とは別に副次的な運動もあります。
例えば、腰を反るときは上位腰椎は下位腰椎より後ろに移動し、最終的には上方向に引っ張られるといったように、「後ろに移動する(後方偏移)」「引っ張られる(牽引力)」といった力が働きます。
ここでの注目ポイントとしては腰椎4/5間の動きです。実は腰椎疾患の中で最も発生しやすい部位がこの腰椎4/5あたりであり(好発部位⇒腰椎椎間板ヘルニアL4/5:脊柱管狭窄症L4/5:腰椎分離症・すべり症L5)、それだけ常にストレスにさらされている関節ということになります。5)
腰を反る動作で腰椎4/5間には他の腰椎にはかからない力がかけられることが分かっており
⇒腰を反るときに腰椎の4番以上は最終的に上方向へ引かれますが(牽引)、腰椎4/5だけは圧縮される。
⇒後ろへ動く幅も腰椎4/5間で最大となり、他の腰椎と比べて引きちぎられる力(剪断力)が強い。
このように腰の反り過ぎは腰椎4/5間に大きなストレスをかけることとなり、腰部疾患に繋がる可能性が高くなると考えられます。
まとめ
①腰部の問題を抱える人は多いが、自然に痛みが引くためあまり重要視されない
②腰を反る習慣がついている人は治りが遅い
③腰を反り過ぎると腰部疾患に繋がる可能性が高い
いつまでも歩き続けるためにはまず身体が健康でなければなりません!
上記を意識して疾患を一緒に予防しましょう!
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参考文献
1)厚生労働省:『2019 年 国民生活基礎調査』.2020.
2)日本整形外科学会・日本腰痛学会監修, 日本整形外科学会診療ガイドライン委員会・腰痛診療ガイドライン策定委員会編集. 腰痛診療ガイドライン2019 (改訂第2版). 改訂第2版. 東京. 南江堂. 2019.
3)松尾 智亜季, *辛嶋 良介, *井原 拓哉, *橋本 裕司, *尾道 健太郎, *羽田 見奈, *羽田野 裕稀, *近藤 征治, *川嶌 眞人, 非特異的腰痛の伸展時痛における改善群と持続群での身体機能の比較, 九州理学療法士学術大会誌, 2019, 2019 巻, 九州理学療法士学術大会2019, p. 87, 公開日 2019/12/11, Online ISSN 2434-3889, https://doi.org/10.32298/kyushupt.2019.0_87, https://www.jstage.jst.go.jp/article/kyushupt/2019/0/2019_87/_article/-char/ja,
4)Chou R, Qaseem A, Snow V, Casey D, Cross JT Jr, Shekelle P, Owens DK; Clinical Efficacy Assessment Subcommittee of the American College of Physicians; American College of Physicians; American Pain Society Low Back Pain Guidelines Panel. Diagnosis and treatment of low back pain: a joint clinical practice guideline from the American College of Physicians and the American Pain Society. Ann Intern Med. 2007 Oct 2;147(7):478-91. doi: 10.7326/0003-4819-147-7-200710020-00006. Erratum in: Ann Intern Med. 2008 Feb 5;148(3):247-8. PMID: 17909209.
5)赤坂清和,竹林庸雄/監,三木貴弘/編.痛みの理学療法シリーズ 非特異的腰痛のリハビリテーション.東京.株式会社 羊土社.2018.