ヘルニアにならないためにこの姿勢は気をつけましょう

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前回は「ヘルニアになりやすい要因」についてご紹介しました。

ヘルニアになりやすい要因

今回は「ヘルニアにならないためにこの姿勢は気をつけましょう」 をご紹介したいと思います。

 

腰を曲げると椎間板に負担がかかる

前回のブログでもご紹介したように腰への負担は姿勢が大きく関係しています。

特に腰椎椎間板ヘルニアの場合、椎間板の内圧が高まることで発症する事があるため、椎間板内圧を高める背中を丸めた姿勢には気を付けた方がよさそうです。

that leaning forward, both in sitting and standing, substantially increased the intradiscal pressure.2)

座位でも立位でも前傾姿勢を取ると椎間板内圧は上昇する。

⇒座っていても、立っていても背中が曲がれば腰に負担がかかる。

 

腰は動かし過ぎない

前かがみになると腰への負担が増えてしまいますので基本的には直立が良いとされます。

しかし、運動や、日常生活では前かがみになる姿勢が多くなり、そのまま猫背になってしまうこともあると思います。

背骨が動く角度は決まっていますが、年齢が上がるにつれ背骨が固まってきてしまう傾向にあります。

ROM は男性では主に中年・高齢群が若年群より,女性では主に高齢群が若年群より有意に小さい値を示した.これより,年代があがることによるROM の低下は男性では 40-50 代の中年者,女性では60-70 代の高齢者で生じることが示唆される.3)

つまり、年齢が上がるにつれ関節の動く範囲は狭くなってきます。

狭くなってくると無理やり動かしたり、無理な動きを行ったりすることでさらに関節に負担がかかってきてしまうので注意が必要になります。

 

股関節の可動域が腰痛と関連する

股関節の硬さは骨盤の動きを制限してしまい、腰痛に直結します。

Hamstring shortening causes LBP by increasing pelvic tilt.4)

⇒ハムストリングスの短縮は骨盤傾斜を促し、腰痛につながる。

while the iliopsoas affects activity of the transversus abdominis and, when shortened, causes LBP by inhibiting the transversus abdominis and hip extensor muscle activity.5)

⇒腸腰筋は腹横筋の活動に影響を与え、短縮されると、腹横筋と股関節伸筋の活動を制限し、腰痛を引き起こす。

このように股関節周囲筋は骨盤に付着する筋肉が多く、

骨盤の動きを制限することにより腰痛を引き起こします。

 

まとめ

今回は「ヘルニアにならないためにこの姿勢にこの姿勢は気を付けましょう」をご紹介させていただきました。

①背中を曲げると腰に負担がかかる

②背骨を柔らかくしておくことで腰を守る

③股関節の柔軟性が乏しいと腰痛に繋がりやすくなる

次回は「ヘルニアを予防するエクササイズ」をご紹介します。

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参考文献

1)Nachemson A. The load on lumbar disks in different positions of the body. Clin Orthop Relat Res. 1966 Mar-Apr;45:107-22. PMID: 5937361.

2)Wilke HJ, Neef P, Caimi M, Hoogland T, Claes LE. New in vivo measurements of pressures in the intervertebral disc in daily life. Spine (Phila Pa 1976). 1999 Apr 15;24(8):755-62. doi: 10.1097/00007632-199904150-00005. PMID: 10222525.

3)松村 将司, 宇佐 英幸, 小川 大輔, 市川 和奈, 畠 昌史, 清水 洋治, 古谷 英孝, 竹井 仁, 篠田 瑞生, 下肢の関節可動域と筋力の年代間の相違およびその性差, 理学療法科学, 2015, 30 巻, 2 号, p. 239-246.

4) Fasuyi, F.O., Fabunmi, A.A. & Adegoke, B.O. (2017) Hamstring muscle length and pelvic tilt range among individuals with and without low back pain. J. Bodyw. Mov. Ther., 21, 246-250.

5)Malai, S., Pichaiyongwongdee, S. & Sakulsriprasert, P. (2015) Immediate effect of hold-relax stretching of iliopsoas muscle on transversus abdominis muscle activation in chronic non-specific low back pain with lumbar hyperlordosis. J. Med. Assoc. Thai., 98, S6-11.