ヘルニア(腰)を防ぐためには?

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がじゅまる整骨院の加藤です。自己紹介【加藤由基】

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今回は【ヘルニア(腰)を防ぐためには?】をご紹介したいと思います。

ヘルニアとは?

腰椎椎間板ヘルニアとは、髄核を取り囲んでいる線維輪の後方部分が断裂し、変性した髄核が断裂部から後方に逸脱することにより、神経根、馬尾が圧迫されて発症する疾患である。¹⁾

椎間板内の髄核が繊維輪から突出した状態。後側方に突出すると神経根症状を呈することがある。²⁾

⇒ヘルニアは、髄核というゲル状のものが飛び出した状態のこと。神経に触れて症状が出る場合がある

¹⁾

椎間板とは?

椎間板は、体重や筋収縮によって生じる圧縮応力から骨を保護する衝撃吸収装置(ショック・アブソーバー)として特有な構造を持つ。³⁾

⇒椎間板は衝撃を和らげる役割

椎間板の内圧は変わる

椎間板の膨潤と収縮が自然に繰り返されることで、全体の身長は、平均すると1%の日内変動を示す。³⁾

含水量の大きな日内変動は、35歳未満の被験者の椎間板にのみ認められた。これらの知見は、椎間板の保水能力が、加齢とともに低下するという事実と合致している。³⁾

⇒椎間板の変化により、1日で1%ほど身長が変わる

 

姿勢の違いと椎間板の負荷

重量物の挙上や腰椎の捻りの繰り返しなどを避けるように指導したうえで,術後の活動性を特に制限することなく,可及的早期に社会復帰を促すことが順調な術後経過を導くといえる。¹⁾

⇒重いものを持ち上げたり、腰をねじるような動作は椎間板を痛めやすい

①椎間板内圧は、体の前方で荷を持つとき、とくに前屈位で高くなる。②膝伸展位での荷の持ち上げ動作よりも、膝屈曲位での荷の持ち上げ動作の方が椎間板内圧が低い(前者は、より大きな入筋群の活動が必要である)。③直立座位より、前屈座位においてより高い椎間板内圧が生じる。これらの3点は、腰椎椎間板変性症を予防する多くの教育プログラムの理論的根拠となる。³⁾

⇒姿勢によって椎間板への負担が変わる

³⁾

 

骨盤リズム

膝を伸ばしたまま手が地面に着くように前屈するというありふれた動作を考えてみよう。健常成人でのこの運動は、腰椎屈曲40°とほぼ同時に股関節(大腿骨上の骨盤)での約70°屈曲を組み合わせであるという測定結果が出ている。³⁾

⇒前屈をする際、腰と股関節が動く目安の割合がある

腰椎の屈曲が増加するような姿勢を慢性的にとると、椎間板に対する応力が大きくなり、理論的には、椎間板が変性する可能性が高まる。³⁾

⇒股関節が硬く腰を過度に曲げると(真ん中の図のように)椎間板への負担が大きくなる

最近、草むしりで腰が痛む患者さんも多いです。普段の姿勢を意識してみましょう!

³⁾

 

ヘルニアは手術?

腰椎椎間板ヘルニアの740症例に対する、 microsurgical discectomyの経験をもとに、この病態におけるいくつかの問題点につき論じた。まず、腰椎椎間板ヘルニアの治療の原則は保存的療法であること、MRIにより脱出した椎間板へルニア塊が縮小、あるいは消失する症例が、かなり報告されるようになってきていることについて述べた。ついで、これらの知見を踏まえたうえでの手術適応につき述べた。腰椎椎間板ヘルニア摘出術については、まず、麻酔法につき述べ、ついで、下位腰椎椎間板ヘルニアに対する基本的手術操作のポイントにつき述べた.特殊な術式として、transdural approach、高位腰椎椎間板ヘルニアに対する手術法、外側型ヘルニアに対する術式のポイントにつき述べ、最後に再手術につき考察した。⁴⁾

ヘルニアが退縮に要する時間については明確にした報告はないが、2~3カ月で著明に退縮するヘルニアも少なくないとされ、特に大きなヘルニアや脱出型のヘルニアでは退縮しやすいとされている。¹⁾

腰椎椎間板ヘルニアに対する保存療法と手術療法の比較に関しては多くの報告があるが、短期的な早期予後は手術療法がよいとするものが多い。しかし、長期予後における下肢痛の遺残や復職率に関する検討では両者には差がないというエビデンスが示されている。⁵⁾

初期治療の基本は保存療法が第一選択となる。⁵⁾

⇒手術をしなくて済む場合も少なくないため『ヘルニア=手術』ではない

⇒早く良くしたい、症状がひどい場合は手術になることもある

 

まとめ

今回は【ヘルニア(腰)を防ぐために】について紹介していきました

重いものを持ち上げたり、腰をねじるような動作は椎間板を痛めやすい

前屈をする際、腰と股関節が動く目安の割合がある

手術をしなくて済む場合も少なくないため『ヘルニア=手術』ではない

 

次回は【ヘルニア(腰)にならないポイント】について書いていきます。

 

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参考文献

1)日本整形外科学会,日本脊椎脊髄病学会,腰椎椎間板ヘルニア診療ガイドライン改定第2版,南江堂,2011年7月

2)工藤 慎太郎,運動機能障害の「なぜ?」がわかる評価戦略,株式会社 医学書院,2017年7月1日

3)Donald A.Neumann著, 嶋田 智明, 有馬 慶美訳,筋骨格系のキネシオロジー 原著第2版,医歯薬出版,2012年3月1日

4)花北順哉,腰椎椎間板ヘルニアをめぐるいくつかの問題点について,一般社団法人日本脳神経外科コングレス,1997年

5)伊藤俊一,理学療法学 腰椎椎間板ヘルニア 理学療法ガイドライン,一般社団法人日本理学療法学会連合,2015年