腰痛とピラティス

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がじゅまる整骨院の加藤です。自己紹介【加藤由基】

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今回は【腰痛とピラティス】についてまとめていきます。

腰痛とピラティス

腰痛の運動療法としてピラティスが注目されている。¹⁾

ピラティスはリハビリテーションを原点とするが、その後、美容やフィットネス分野に浸透した背景から、本邦においては運動療法として認識されていないのが実状である。¹⁾

⇒ピラティスは【リハビリ】を基礎としており、腰痛に対しての運動療法として注目されている

ピラティスによる体の効果

ネットワーク開始2年が経過した2023年10月末現在、ピラティス教育入院は県内外から23名(男性3名、女性20名、平均年齢70歳(57~88歳)となった。多くの患者で痛みの軽減、筋力、柔軟性、バランス機能の向上、姿勢の改善などの効果が得られている¹⁾

同一被験者における前後比較で、全身と体幹筋量は有意に増加(p<0.02)、体脂肪率は有意に低下した(p<0.01)。またSLRでも有意な増加を認めた(p<0.05)。²⁾

⇒ピラティスの効果として、痛みの軽減・姿勢の改善・筋力・柔軟性・バランス能力の向上・体脂肪の低下が報告されている

ヘルニアの手術後にもピラティスを

腰椎椎間板ヘルニア術後の場合は、まずコアの安定を図り再発予防につなげる。現在、当院を拠点に関連病院と連携し、ピラティスによる運動療法を推進している。今後、ピラティスが腰痛患者の運動療法のゴールドスタンダードとなるべく、検討を重ねたい。¹⁾

⇒ヘルニアの術後にも、ピラティスで体幹を鍛えながらの再発予防が推進されている

腰痛と横隔膜の動き

横隔膜トレーニングの腰痛軽減の結果が出ているため、腰椎前弯角度の大きさに関わらず、横隔膜の動きの改善がキーポイントとなっている可能性が考えられる。³⁾

腰痛者は健常者と比較して横隔膜の運動距離が少ないことから、運動距離を大きくするためのトレーニングが腰痛改善に重要であると考える。³⁾

⇒腰痛のある方は健康な方と比べて、横隔膜の動きが少なく横隔膜を動かすことで腰痛改善につながる

姿勢と横隔膜の動き方

安静呼吸時には、横隔膜の前部では腰椎前弯位に比べ後弯位の方が有意に高値を示し、中部と後部では前弯位に比べ中間位と後弯位の方が有意に高値を示した。また、深呼吸時には、前部、中部、後部の全てにおいて腰椎前弯位に比べ、中間位と後弯位の方が有意に高値を示した。すべての呼吸様式において腰椎中間位と後弯位で有意な差はなかった。³⁾

腰椎前弯に伴って腹横筋が伸張位となるため、収縮力の低下が生じ、連結のある横隔膜も収縮力が低下したと推測される。³⁾

呼吸を使った横隔膜のトレーニングでは腰椎を中間位もしくは後弯位にすることが横隔膜の運動を阻害しないために重要であると推察される。腰椎前弯を有する腰痛者に対しても本研究と同様の結果が得られることができたならば、腰椎中後弯位で横隔膜のトレーニングを行うことで横隔膜の動きを改善し、疼痛を改善できる可能性がある。³⁾

⇒呼吸での横隔膜トレーニング時、反り腰になっていると横隔膜の動きが悪くなる可能性がある

腹横筋を効果的に鍛えるために

健常男性の場合、呼吸秒数全体を延長するよりも吸気に対して呼気比率を増加させることで腹横筋筋厚が増加する可能性が示唆された。腹横筋は最大呼気位で筋厚増加することが知られていることから、呼吸比率1:2では呼気比率が高まることで最大呼気位に近づき、腹横筋の筋厚が増加したと考えられる。したがってDrawingの指導では、呼気比率を高くすることで短い呼吸時間でも腹横筋の筋厚が増加することが示唆され、肺活量の少ない患者にも有効となる可能性がある。⁴⁾

⇒呼吸の秒数を長くするだけでなく、吸う息の倍吐くことで腹横筋がより鍛えられる

まとめ

今回は【腰痛とピラティス】について紹介していきました

・ピラティスは【リハビリ】を基礎としており、腰痛に対しての運動療法として注目されている

・ピラティスの効果として、痛みの軽減・姿勢の改善・筋力・柔軟性・バランス能力の向上・体脂肪の低下が報告されている

・呼吸の秒数を長くするだけでなく、吸う息の倍吐くことで腹横筋がより鍛えられる

 

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この記事を書いた人↓↓

がじゅまる整骨院院長(加藤由基)

腰痛で悩まれている方、是非この機会に改善していきましょう!

 

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参考文献

1)藤谷順三/西良浩一,ピラティスによる腰痛の運動療法ネットワーク~徳島大学モデル~,一般社団法人 日本脊椎脊髄病学会,Journal of Spine Research2024年15巻6号p.877-884

2)井上留美子谷田部かなか/室井良太 他.中高齢者の筋量,柔軟性,及びバランス能に対するヨガの影響,聖マリアンナ医科大学医学会,聖マリアンナ医科大学雑誌2023年50巻4号. 29-137

3)黒石 涼太/山田拓実/平川峻也 他,腰椎の肢位による横隔膜のMagnetic Resonance Imaging(MRI)上での運動の違い,理学療法学,一般社団法人日本理学療法学会連合,2023年50巻6号p.233-238

4)阪口里緒/小澤正幸/田中和哉,Drawingに有効な呼吸秒数の検討―超音波画像診断装置を用いて―,一般社団法人 日本運動器理学療法学会,運動器理学療法学2023年3巻Supplement号p.P-54