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BC-bodyアスレティックトレーナーの鈴木です。トレーナーの自己紹介【鈴木健太郎】
BC-bodyでは【予防医学】の観点から
いつまでも自分の足で歩き続けるための身体つくりを提供いたします。
前回は【腰痛を防ぐためには体幹を鍛える】をご紹介しました。
今回は【腰痛を防ぐために胸椎と股関節を柔らかくする】 をご紹介したいと思います。
痛みやすい関節に共通する事(支える関節)
腰、膝、首痛めた経験ありませんか?
関節には役割があり、上記の関節は支える関節(安定性を求められる関節)に分類されます。
その間にある足首、股関節、胸椎は動く関節(可動性を求められる関節)に分類されます。
動く関節が硬いと支える関節が代わりに動いてしまうため関節に負担がかかります。
○○し過ぎない
腰は支える関節に分類されています。
なので「動かせる範囲以内で動かした方が良い」です。
腰の骨は他の背骨と比べて「捻る(回旋)」「横に倒す」「反る」は劣っていますが、
曲げるは他の関節と同じぐらい動くことがわかると思います。
、
腰は「反る」「捻る(回旋)」「横に倒す」のが苦手。
⇒反る、捻る、横に倒し過ぎない事が大切になります。
ゴルフ等で「腰を捻る」という表現がありますが、腰は5°程しか捻れないため、捻り過ぎると腰痛の原因となるので注意が必要です。
また、「休めば治る」とよく聞きますが、そんなことはなく、腰痛を一度引き起こすと腰回りの機能が低下して長期間引きずることもわかっています。
So put simply, when considered collectively, people with LBP have reduced lumbar ROM, move more slowly and have reduced proprioception compared with people without low back pain.1)
⇒腰痛のある人とない人の違いは腰椎可動域が減少、反応速度の違い、固有受容感覚の減少が挙げられる。
Based on the results of our meta-analyses, restrictions in lateral flexion ROM, hamstring flexibility, and lumbar lordosis were found to increase the risk of participants developing LBP.2)
⇒メタアナリシスの結果に基づいて、側方屈曲ROM、ハムストリングの柔軟性、および腰椎過前弯症の制限により、参加者がLBPを発症するリスクが高まることがわかりました。
腰に優しい生活を
日常生活で気を付けるべき点はどこなのか見てみましょう!
物を持ち上げる
下にものが落ちていた時や、重いものを持ち上げる時にどのように動きますか?
実はこれも股関節、足首を曲げずに拾うと腰が曲がり腰を痛める原因になります。
介護で人を持ち上げる際も同様、股関節を曲げて持ち上げることで腰の負担は軽減できます。
Besides, hard physical work during early life is bringing workers closer to a musculoskeletal pain threshold that is associated with an increased risk of sickness absence due to LBP. Andersen and coworkers found female eldercare workers to be at elevated risk of sickness absence due to LBP when their pain intensity was 5.0 on the 0–9 NRS.3)
⇒若い頃の激しい肉体労働は筋骨格痛になりやすく、腰痛による病欠のリスクに関連しています。また、女性の介護労働者が腰痛による病欠のリスクが高いことを発見しました。
歩く
In level walking, LDH patients displayed significantly more pelvic rotation and LLx rotation than the control group. In stair climbing, LDH patients significantly reduced the ROM for thoracic flexion, pelvic tilt, and hip abduction but increased the ROM for LLx rotation.4)
⇒ウォーキングでは、腰痛患者は対照群よりも有意に多くの骨盤回転と下部腰椎回旋を示しました。階段登りでは、腰痛患者は胸椎屈曲、骨盤傾斜、股関節外転可動域を大幅に減少させましたが、下部腰椎回旋可動域を増加させました。
よく「大股で歩くと良い」「腰を捻りながら歩くと良い」と歩く姿勢に関して様々な話を聞きますが、
実は腰痛を引き起こす歩き方こそ腰を捻りながら歩く事なのです。
腰を守るために股関節や胸椎を柔らかくするとともに、やってはいけない日常的な動きにも気を付けてみましょう!
まとめ
今回は【腰痛を防ぐために「胸椎」と「股関節」を柔らかくする】をご紹介しました。
①腰は支える関節で動かし過ぎると痛める
②腰は反る、捻る、横に倒し過ぎない事が大切
③腰に優しい日常生活の動作を
ここまでご覧いただき本当にありがとうございましたm(_ _)m
次回は【肩の痛み、膝の痛み】について予防するために知っておくべきポイントをお伝えします!
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参考文献
1)Laird RA, Gilbert J, Kent P, Keating JL. Comparing lumbo-pelvic kinematics in people with and without back pain: a systematic review and meta-analysis. BMC Musculoskelet Disord. 2014 Jul 10;15:229. doi: 10.1186/1471-2474-15-229. PMID: 25012528; PMCID: PMC4096432.
2)Sadler SG, Spink MJ, Ho A, De Jonge XJ, Chuter VH. Restriction in lateral bending range of motion, lumbar lordosis, and hamstring flexibility predicts the development of low back pain: a systematic review of prospective cohort studies. BMC Musculoskelet Disord. 2017 May 5;18(1):179. doi: 10.1186/s12891-017-1534-0. PMID: 28476110; PMCID: PMC5418732.
3)Bláfoss R, Skovlund SV, López-Bueno R, Calatayud J, Sundstrup E, Andersen LL. Is hard physical work in the early working life associated with back pain later in life? A cross-sectional study among 5700 older workers. BMJ Open. 2020 Dec 7;10(12):e040158. doi: 10.1136/bmjopen-2020-040158. PMID: 33293310; PMCID: PMC7722822.
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5)Kato S, Demura S, Shinmura K, Yokogawa N, Kabata T, Matsubara H, Kajino Y, Igarashi K, Inoue D, Kurokawa Y, Oku N, Tsuchiya H. Association of low back pain with muscle weakness, decreased mobility function, and malnutrition in older women: A cross-sectional study. PLoS One. 2021 Jan 25;16(1):e0245879. doi: 10.1371/journal.pone.0245879. PMID: 33493191; PMCID: PMC7833166.
6)Kato S, Murakami H, Demura S, Yoshioka K, Shinmura K, Yokogawa N, Igarashi T, Yonezawa N, Shimizu T, Tsuchiya H. Abdominal trunk muscle weakness and its association with chronic low back pain and risk of falling in older women. BMC Musculoskelet Disord. 2019 Jun 3;20(1):273. doi: 10.1186/s12891-019-2655-4. PMID: 31159812; PMCID: PMC6547466.
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