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BC-bodyアスレティックトレーナーの鈴木です。トレーナーの自己紹介【鈴木健太郎】
BC-bodyでは【予防医学】の観点から
いつまでも自分の足で歩き続けるための身体つくりを提供いたします。
今月は【正しい姿勢が大切なポイントシリーズ】をご紹介したいと思います!
本日は【正しい姿勢は関節の負担を減らす】です!
姿勢が悪いと痛みが出る?
「アライメント」という言葉を聞いたことはありますか?
「アライメント⇒骨の並び」という意味で、つまりは姿勢のことを指しています。
アライメント(姿勢)が悪いと関節への負担のかかり方が一極集中してしまい関節を壊すことになります。
特に膝や腰等体重がかかる部分での悪い姿勢(アライメント)は重篤な疾患(変形性関節症)の進行に関わることもわかっています。1)
In identifying applicable phenotypes, knee malalignment is a key factor because sufficiently malaligned knees progress to more severe disease in the absence of other known risk factors such as obesity.1)
姿勢(アライメント)が良くないとされる代表例としては、X脚や、変形性膝関節症に見られるO脚ですが、変形性膝関節症を発症している人はO脚になるような力が加わることもがわかっています。2)
また、膝の内反(O脚)の影響を調べた研究では、O脚の患者さんは膝のアライメントが良い人と比べて膝の曲げ伸ばしできる範囲や歩幅が狭く、歩行速度も遅い事が示唆されました。1)
More patients had restricted knee flexion ROM and restricted total ROM in both the affected and unaffected knees in the static + dynamic varus group than in the no varus group (P < 0.01) and dynamic varus group (P < 0.05).
Furthermore, lower gait velocity and shorter step length were noted in the static + dynamic varus group than in the dynamic varus group (P < 0.05).
また、自覚している痛みに関してもO脚の患者さんと膝のアライメントが良い人と比べても痛みを自覚している患者さんが多かったとされていました。1)
Person‐specific knee pain evaluated by the VAS was significantly higher in the static + dynamic varus group than in the no varus group (P < 0.01).
これらを踏まえると悪い姿勢(アライメント)は関節の痛みや、歩行にまで影響を出してしまうことがわかります。
正しい姿勢が大切なのは膝だけではない
人間には多くの骨や関節があるため、膝だけが姿勢(アライメント)の影響を受けるわけではありません。
背骨の中には脳から身体の隅々まで神経が行き届いていますが、アライメント(姿勢)の影響により様々な疾患が発症する事もあります。3,4)
腰部脊柱管狭窄症患者では同世代の健常人と比して骨盤形態角は同等であったが,腰椎前弯は減少し,骨盤は後傾しており,静止時立位姿勢は体幹前傾となっていた.4)
腰椎変性すべり症患者ではもともと 骨盤固有角値が大きい症例が多く,腹筋力低下に伴う骨盤前傾が発症に関連するとの報告もある。5)
つまり腰椎へんせいすべり症患者(腰骨が前にずれてしまう疾患)では骨盤が前に倒れており、その影響で腹筋が弱くなり疾患に繋がっている可能性がある。
このように膝だけでなく、腰に関しても姿勢が関係して関節への負担となっている事が多いことから、正しい姿勢を維持することにより関節への負担を減らす事が大切となります!
まとめ
今回は【正しい姿勢が大切なポイント①~正しい姿勢は関節の負担を減らす~】をご紹介させていただきました。
①姿勢が悪いと関節への負担が一極集中する
②悪い姿勢は関節の痛みや、歩行にまで影響を出す
③正しい姿勢を維持することにより関節への負担を減らす事が大切
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参考文献
1)Iijima H, Fukutani N, Aoyama T, Fukumoto T, Uritani D, Kaneda E, Ota K, Kuroki H, Matsuda S. Clinical Phenotype Classifications Based on Static Varus Alignment and Varus Thrust in Japanese Patients With Medial Knee Osteoarthritis. Arthritis Rheumatol. 2015 Sep;67(9):2354-62. doi: 10.1002/art.39224. PMID: 26017348; PMCID: PMC5049626
2)Chang A, Hochberg M, Song J, Dunlop D, Chmiel JS, Nevitt M, Hayes K, Eaton C, Bathon J, Jackson R, Kwoh CK, Sharma L. Frequency of varus and valgus thrust and factors associated with thrust presence in persons with or at higher risk of developing knee osteoarthritis. Arthritis Rheum. 2010 May;62(5):1403-11. doi: 10.1002/art.27377. PMID: 20213800; PMCID: PMC2921866.
3)城 由起子, 青木 一治, 友田 淳雄, 腰椎椎間関節症患者の脊柱アライメントと腰痛の関係, 理学療法科学, 2009, 24 巻, 1 号, p. 65-69
4)鈴木 秀和, 遠藤 健司, 小林 浩人, 田中 英俊, 田中 惠, 山本 謙吾, 腰部脊柱管狭窄症の病型と脊柱矢状面アライメントの関連, 日本腰痛学会雑誌, 2008, 14 巻, 1 号, p. 23-27.
5)藤巻 洋, 中澤 明尋, 竹内 剛, 草山 喜洋, 大庭 真俊, 井出 学, 金 由梨, 稲澤 真, 東 親吾, 稲葉 裕, 下肢関節症と腰椎骨盤矢状面アライメントの関連について, 日本関節病学会誌, 2019, 38 巻, 2 号, p. 127-132.