片足立ちができますか?

いつもご覧いただきありがとうございますm(_ _)m

がじゅまる整骨院の加藤です。自己紹介【加藤由基】

BC-bodyでは【予防医学】の観点から

いつまでも自分の足で歩き続けることができる身体づくりを提供いたします。

 

「友人が転んで股関節を骨折して、手術・入院になってしまった」

「どうしたら片足立ちができるようになる?」と患者さんからお話しがありました。

 

今回は【片足立ちが困難になってしまう要因】をご紹介したいと思います。

「それくらいできるよ」と思っているあなたも、やってみると意外にできないかもしれませんよ?

 

片足立ちができなくなる要因は?

姿勢

片脚立位の姿勢制御機能良好群は、有意に静止立位時に骨盤中間位を示した(p<0.05)。また、片脚立位の姿勢性制御機能不良群は、有意にトーマステストの膝関節伸展陽性を示した(p<0.05)。静止立位姿勢における骨盤中間位と骨盤後傾位は、中の効果量を示した。骨盤アライメントや筋機能評価を行うことが、片脚立位の姿勢制御機能評価の一助に繋がる可能性がある。¹⁾

⇒片足立ちが安定する人は、骨盤がぶれない

⇒股関節前面の筋肉が固まると姿勢が崩れ、不安定になりやすい

下肢荷重率が高いほど独歩自立例は多く、下肢荷重率90%以上では全例が独歩自立していた。一方で、下肢荷重率が80%を下回ると独歩自立例は著減し、70%未満では独歩自立例は認められなかった。²⁾

⇒バランスを保って片足立ちができるなくなると、歩けなくなる危険性がかなり高くなってしまう

筋力

片脚立位では、両脚立位と比べて、挙上側胸腰部脊柱起立と外腹斜筋活動増加率が有意に高かった。立脚側腰部多裂筋と内腹斜筋の筋活動増加率が高い傾向にあった。また挙上側体幹筋活動と重心動揺との間に有意な相関がみられた。片脚立位バランスには体幹筋活動が関与する可能性が示唆された。³⁾

⇒体幹の筋肉が衰えると不安定になりやすくなる

若年群、高齢群、高齢不可群の順に、膝伸展2.2±0.2、1.8±0.1、1.3±0.2Nm/kg、膝屈曲は0.9±0.1、0.5±0.1、0.4±0.1Nm/kg、股外転は1.3±0.1、0.9±0.1、0.5±0.1Nm/kgであり、高齢群と若年群および高齢不可群と若年群との間にそれぞれ有意差を認めた。また、高齢不可群の体重比は高齢群の体重比に比べ、それぞれ膝伸展74%、膝屈曲72%、股外転56%であった。相関は高齢群(n=7)の股外転体重比と重心動揺距離との間に有意な相関(r=.934 p<0.001)を認め⁴⁾

⇒高齢になるほど筋力は衰えやすく、片足立ちができない方は筋力が衰えている傾向にある

ADLが自立しているのにもかかわらず、3名の高齢者は片脚立位保持が不可能であった。これら高齢者では、股外転力の低下が著明であり、股外転力が片脚立位保持に強く影響を及ぼしている可能性が示唆された。このことから、下肢に障害を有する高齢者は、さらに筋力低下傾向を示すことが予想される。⁴⁾

片脚立位姿勢保持での重心動揺と足底の二点識別覚、中殿筋・大腿四頭筋・腓骨筋の筋力値との間に有意な相関が認められた。すなわち、足底の感覚が敏感なほど、中殿筋・大腿四頭筋・腓骨筋の筋力が強いほど、片脚立位姿勢が安定していることが示唆された。⁵⁾

重心動揺と二点識別覚との関係は、有意な正の相関が認められた(r=0.56、P<0.01)。重心動揺と下肢筋力との関係は、中殿筋(r=-0.44、P<0.05)・大腿四頭筋(r=-0.41、P<0.05)・腓骨筋(r=-0.44、P<0.05)には、有意な負の相関が認められ⁵⁾

筋力水準の低下に伴って、片脚立位を遂行できた症例の割合が減少する傾向にあった。10秒、30秒の片脚立 位の可否では、膝伸展筋力1.20Nm/Kgを下回った場合、片脚立位を遂行できた症例の割合が顕著に減少した。⁶⁾

⇒日常生活の動作ができている方でも、片足立ちができない場合がある

⇒足裏の感覚が鈍ったり、股関節(お尻の外側、もも前)や腓骨筋の筋力が弱ると片足立ちが困難になりやすい

足趾把持力と片脚立位時間との相関係数はr=0.776と正の高い値を示した。今回明確化された足趾把持力と片脚立位時間との高い相関は、足趾把持力のバランス能力における重要性を示す。⁷⁾

⇒足指の力の強さも片足立ちに関係する

鍛え方

非支持脚を外転方向へ挙上した片脚立位では、角度の増大に伴い中殿筋に有意な筋活動の増加を認めた。外転 45 度・屈曲 90 度の片脚立位では、股関節中間位の片脚立位に比べ、中殿筋・大殿筋の有意な筋活動の増加を認めた。Closed KineticChain での筋力トレーニングとしての片脚立位は、股関節外転により支持脚中殿筋の筋活動を鋭敏に増加させ、外転 45度・屈曲 90 度では股関節周囲筋の筋活動を増加させる特徴があると考えられた。⁸⁾

⇒足を外に持ち上げることでお尻の筋肉を鍛えることができる

 

腰痛と片足立ち

片脚立位時の寛骨傾斜角度については健常群-5.8±4.6°、腰痛後傾群-6.3±4.2°、腰痛前傾群4.4±2.2°であった。総軌跡長については健常群104.8±22.7 cm、腰痛後傾群82.5±13.4 cm、腰痛前傾群150.0±20.5 cmで健常群と腰痛前傾群、腰痛後傾群と腰痛前傾群で有意差を認めた。外周面積については、健常群5.4±2.2 cm²、腰痛後傾群5.9±3.7 cm ²、腰痛前傾群8.1±4.1 cm²で健常群と腰痛前傾群、腰痛後傾群と腰痛前傾群で有意差を認めた。⁹⁾

静的な片脚立位ですら優位に現れる重心動揺の増大は、歩行などの動的な動作ではより身体へのストレスが加わり、それらが繰り返されることにより腰痛の一因になると考える。⁹⁾

⇒片足立ちで骨盤の傾きが大きいと腰痛につながりやすくなる

 

まとめ

今回は【片足立ちが困難になってしまう要因】について紹介していきました

バランスを保って片足立ちができるなくなると、歩けなくなる危険性がかなり高くなってしまう

片足立ちが安定する人は骨盤がぶれず、痛みの予防につながる

体幹の筋肉が衰えると不安定になりやすくなる

足裏の感覚が鈍ったり、股関節(お尻の外側、もも前)や腓骨筋の筋力が弱ると片足立ちが困難になりやすい

 

ここまでご覧いただき本当にありがとうございましたm(_ _)m

この記事を書いた人↓↓

がじゅまる整骨院院長(加藤由基)

BCスクールについてはこちら⇓⇓⇓の画像をクリック‼

 

いつもお問い合わせいただきありがとうございますm(_ _)m

参考文献

1)桑原大輔/梅原拓也/川畑祐貴 他,健常者における片脚立位の姿勢制御機能に及ぼす骨盤・下肢アライメントと身体機能的因子の検討,公益社団法人 広島県理学療法士会,理学療法の臨床と研究2021年30巻p.73-80

2)加嶋憲作/山﨑裕司/河邑貢 他,高齢入院患者における歩行自立と立位バランスの関係─下肢荷重率と片脚立位時間の検討─,理学療法科学学会,理学療法科学2015年30巻4号p.509-512

3)會田萌美/武井圭一/奥村桃子 他,片脚立位時の体幹筋活動と重心動揺との関係,社団法人 埼玉県理学療法士会,理学療法-臨床・研究・教育2016年23巻1号p.25-28

4)山中みちる/村田伸/中島聖二 他,健常成人女性の片脚立位姿勢保持と下肢筋力及び足底感覚との関係,日本理学療法士協会,第40回日本理学療法学術大会 抄録集,2005

5)宮崎純弥/山下輝昭/寺本咲子 他,下肢筋力が片脚立位保持と重心動揺に及ぼす影響について,日本理学療法士協会,第40回日本理学療法学術大会 抄録集,2005

6)笠原美千代/山暗裕司/青木詩子 他,高齢患者における片脚立位時間と膝伸展筋力の関係,一般社団法人日本体力医学会,体力科学50(3), 369-373, 2001

7)小島一範/山本亜希江/鎌井大輔 他,訪問リハビリテーション利用者における足趾把持力と片脚立位時間との関係について,理学療法科学学会,理学療法科学2016年31巻2号p.315-319

8)木下拓真/高木綾一/鈴木俊明,片脚立位時の非支持脚挙上方向の股関節角度の相違が支持脚筋活動に与える影響,関西理学療法学会,関西理学療法2011年11巻p.57-63

9)髙橋知幹/栗林亮/亀山顕太郎 他,健常群と腰痛群における片脚立位時の寛骨傾斜角度と重心動揺の関係性,日本理学療法士協会,第48回日本理学療法学術大会 抄録集2013