姿勢と変形性股関節の関係性

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がじゅまる整骨院の加藤です。自己紹介【加藤由基】

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前回は【股関節にかかる負担を知り、変形性股関節症を予防する】を紹介しました。

股関節にかかる負担を知り、変形性股関節症を予防する | BC-body 新着情報 (bc-body.com)

今回は【姿勢と変形性股関節症の関係性】を紹介したいと思います。

 

①がに股や内股になっていませんか?

著明な内反股は剪断力を増加させる。外反股では外転筋のモーメント・アームの減少である。¹⁾

→がに股や内股ともに股関節への負担が大きくなる

⁴⁾

内転筋群は股関節を求心位に保つ²⁾

→内転筋が弱いと、がに股になりやすく股関節の負担が大きくなる

内転可動域が低下している場合、腸脛靭帯による骨盤の安定や中殿筋の筋力が十分に発揮できない。²⁾

→股関節が硬くなると、筋肉が上手く働かないため骨盤が不安定になる

 

歩行時に体重の3倍の股関節圧迫力が加わる。これらの力は走行、階段昇降や坂道において少なくとも体重の5または6倍に増加する。¹⁾

→日常生活で体重の5~6倍の負荷が股関節にかかっている。更に、がに股や内股になるとピンポイントで負担がかかることを覚えておきましょう

 

②背中は曲がっていませんか?

骨盤が後傾し腰椎の後弯が強くなっている際には、大殿筋の筋力が低下する。²⁾

→猫背になるとお尻の筋肉が弱くなる

・高齢発症の一次性股関節症では、腰椎後弯という脊柱変形によって骨盤後傾が起こり、臼蓋へのストレスが狭小化して股関節症を発症した者も多いと言われる。³⁾

・およそ60歳以上の高齢発症の股関節症では腰椎後弯と骨盤後傾が強いことを示した複数の報告があり、骨盤後傾に伴う寛骨臼被覆の減少と股関節症発症との関連が示されており、骨盤後傾例では臥位と立位における骨盤後傾の差が大きいことも報告されている。²⁾

→猫背では変形性股関節症になりやすい

 

③骨盤はゆがんでいませんか?

・健常者が立っているとき、股関節周囲の筋活動はわずかである。股関節が屈曲拘縮の状態で立つことは股関節の最適な圧迫加重分散能を低下させる。屈曲肢位を維持するためにより大きな筋が必要となり、それに反応して股関節内の圧力は増加する。¹⁾

・股関節屈曲制限は股関節症進行の要因となる。²⁾

→綺麗な立ち姿勢では、体の負担が少ない。しかし股関節が曲がっている状態で立っていると、関節への負担が大きくなり股関節が硬くなりやすい

骨盤前傾位を保持するには、大殿筋の伸長位での収縮が必要になる。大殿筋の筋力低下が生じると、骨盤を前傾位に保持できず、骨盤後傾位になるため、股関節前面に伸張ストレスが加わる。²⁾

→姿勢を正しく保つためにはお尻の筋肉も大切です

また、股関節症では63.5%~68.8%に骨盤側傾を伴い40.0~48.0%に腰椎側弯を伴うと報告されており、股関節の内・外転拘縮や脚長差が関与することが示されている。²⁾

→骨盤の高さに左右差があると変形性股関節症になりやすい

各関節の役割分担をおさらいしておきましょう。

「動く関節」の胸椎や股関節が、猫背や股関節が曲がったままになってしまうと十分に動かなくなります。

支える関節」の腰椎・骨盤は姿勢が崩れることで、支えることができなくなってしまいます。

各関節が適切に働くため、①硬い筋肉を伸ばし②弱い筋肉を鍛えることが重要になります。

次回、①②のエクササイズを紹介していきます。

 

まとめ

今回は【姿勢と変形性股関節】について紹介していきました。

・股関節を柔らかくしましょう

・股関節の筋肉をバランス良く鍛えましょう

・運動習慣で体重をコントロールしましょう

 

次回は【変形性股関節を予防する運動】について書いていきます。

 

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参考文献

1)Donald A.Neumann著, 嶋田 智明, 有馬 慶美訳,筋骨格系のキネシオロジー 原著第2版,医歯薬出版,2012年3月1日

2)工藤 慎太郎,運動機能障害の「なぜ?」がわかる評価戦略,株式会社 医学書院,2017年7月1日

3)嶋田智明,大峯三郎,山岸茂則.運動連鎖~リンクする身体.文光堂.2011.総ページ数(p344)

4)坂井 建雄/松村 讓兒,プロメテウス解剖学アトラス 解剖学総論/運動器系 第3版,医学書院,2016年12月26日